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分詞形容詞についての疑問
- 分詞形容詞について教えてください。状態動詞としての使い方や形容詞としての使い方について例題を挙げて説明してください。
- 状態動詞(感情、心の動き、被害等の表現)の場合はBe+過去分詞で「驚いている」と表現する。状態動詞には進行形は無い。
- 形容詞としての分詞形容詞は例えばexcited (exciting)やsatisfied (satisfying)などがあります。形容詞の使い分けについても説明してください。
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提出されている形容詞はどれも感情を表すものですね。「驚く」、「わくわくする」、「満足する」という気持ちを表したいときに必ず受身の形にしますが、これが日本人には理解しづらいですよね。受身といえば「・・・れる・られる」となるはずなのに、そうなっていないからです。質問にお答えするにはまず、この点について考える必要があります。それがわかると1・2について自ずと見えてきます。 まずは、根本的な英語の特徴から確認していきます。動詞の分類にはいろいろありますが、「スル・ナル・アル」に分類する考え方があります。ここで関係するのは「スル・ナル」です。例えば、「葉が落ちた」という文からは自然に葉が落ちた状況がを思い浮かぶでしょう。しかし、風が吹いて葉が落ちたとすれば「風が葉を落とした」と表現できます。前者の「落ちた」が「なる」で、後者の「落とした」が「スル」です。しかし、後者の表現は「風が吹いて葉が落ちた」の方が私には自然に響きます(もちろん、「風で葉が落とされた」という受身表現も自然に響きますが、ここでは「スル・ナル」に焦点を当てたいと思います)。これは、日本語が「ナル」を用いた表現を好むからだと考えています(「結婚することになりました」などと私たちは何気なく「ナル」をよく用います)。これに対して英語では、その状況をつくったものがいれば/あればそれを主語にして述べようとする言語です。例えば、よくいわれる「無生物主語構文」はその典型かと思います。「この薬を飲めば楽になるよ」を英語にすると“This medicine will bring you relief.”となります。直訳すれば「この薬があなたに救いをもたらす」で、「スル」で表しています(対する日本語は「ナル」ですね)。このように、英語は「スル」を好んで用いる言語です。 さて、英語ではその状況をつくったものがいれば/あればそれを主語にして「する」で表そうとする言語です。「驚く・わくわくする・満足する」気持ちはそれをつくり出したものが必ずあり/います。そこで、英語はそれを主語にして述べようとするので、「○○が〈人〉を驚かす・わくわくさせる・満足させる」が surprise, excite, satisfy の意味になります。 さあ、いよいよなぜ受身になっているかです。滋賀の園児視察のニュースには驚きましたね。英語にすれば、“The news surprised us.”と表せます。驚いた状況をつくり出したニュースを主語にした「スル」表現です。これを、私たちを主語にした方が文の流れがよければ“We were surprised at the news.”となります。直訳すれば、受身なので「私たちはそのニュースを聞いて驚かされた」となります。「驚かす」の受身は「驚かされる」です。しかし、日本語は「ナル」表現を好むので、「驚かされる」とは普通いわず、「驚く」と表現します。 やっと質問に直接答えるところまできました。surprise の意味は「驚かす」です。上記の通り、日本語の「驚く」を表すには「驚かされる」と受身にする必要があるわけです【質問1】。そして、surprising は「驚かしている」ことを表すので、I'm suprising. では「私は驚かしている」になってしまいます。実際には、surprise は進行形にはできず、surprising は形容詞として使われ、“a surprising actor”「(観客を)驚かす(ような演技をする)役者」、“with surprising speed”「(私たちを)驚かす速さで」、“This is surprising.”「これは(私を)驚かすことだ 驚くべきことだ」のように使います【質問2】。
お礼
感激です、素晴らしいご回答頂戴いたしました。分詞形容詞の理解度が進みました。頭の中に長い間こびりついていたものがとれました。何かすがすがしい気持です。お忙しい中、このように丁寧にご指導いただき感謝の言葉もありません。「教えてgoo!」にも感謝です。今後ともよろしくお願いいたします。 まずは御礼まで。