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高圧ケーブル

高圧ケーブルのシースアースのシュリンクバック現象について教えて下さい。宜しくお願い致します。

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回答No.4

●高電圧ケーブルの当事者ではないので、どのような実害が高電圧ケーブル特有のものとして報告されているか(いたか)、具体例は申し上げられませんが、次のようなことが実害(専門語で障害にあたる事例と想定します)として予想されます。 ●なお、ご質問者が当初「シースアース」と表現しておられたので、これを「シールドアース」、すなわち「高電圧ケーブルでのシールドのアース結線(遮蔽体の接地結線)」と解釈して、述べることにします。 ●発生頻度はさておき、高電圧ケーブルに限らずシュリンクバックは実害があります。絶縁被覆が縮んだり保護被覆が縮んだりするのは、前回回答で申し上げた通り、好ましい状態ではないからです。この意味で、シュリンクバックとは害がある現象の名前です。 ●シュリンクバックが高電圧ケーブルのシールドアースで悪さをするとすれば、その場所はケーブルのシールドとアースワイヤ(通常は被覆線を使う)との接続点でしょう。 ●その接続点で起きるシュリンクバックには、アースワイヤの絶縁体の収縮と、シールドとアースワイヤ付近の保護被覆収縮の2つが考えられます。これらの収縮は、2つとも起きたり、どちらか一方が起たり、一定していません。 ●アースワイヤ絶縁体の方におきると、ワイヤの銅線が設計値以上に露出します。このため、想定外の部位で他の導体と接触する可能性もあり、好ましくありません。また、余計に露出した部分が雨風にさらされる部分まで広がるようですと、銅線と絶縁体の隙間に雨水が入り込み、銅線が腐食して断線します。この断線はアースが外れたことと同じであり、高電圧ケーブルでは危険です。通信用やオーディオ用ケーブルであれば、雑音が出たりします。(銅線は一般に腐食され難いのですが、狭い隙間で水に触れると腐食します。これを隙間腐食といいます。) ●保護被覆の方におきると、ケーブル接続箱とのつなぎ目で保護被覆が縮んでケーブルの中身が出てきてしまいます。この中身は雨風に対しては無防備です。このため雨水や湿気がケーブルの内部に侵入し、ケーブルをダメにしてしまいます。高電圧ケーブルであれば短絡(あるいは地絡)事故を起こします。通信用やオーディオ用ケーブルであれば、伝送している信号が途絶えます。 ●以上大変簡単ですが、シュリンクバックがどのように悪さをするか述べました。 ●前回の回答で冒頭に述べるべきでしたが、忘れていた事項があります。それは、「シュリンクバックはケーブルの端末でしか発現しない。ただしシュリンクバックを引き起こす要因は、ケーブル全長に亘り潜在している。」ということです。 ●以上ご参考になれば幸いです。

sizen
質問者

お礼

ご回答とても有難う御座いました。いろいろと教えていただきまして、大変勉強になりました。

その他の回答 (3)

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回答No.3

●実務的な意味で大まかな点を述べます。ご了解下さい。 ●以下、ケーブルという言葉を使いますが、これはご質問にあった高電圧ケーブルを含むケーブル全般を指します。その理由は、シュリンクバックは、ケーブルの種別を問わずに大なり小なり現れるためです。 ●シュリンクバックとは、「収縮現象」を指します。shrink back(萎縮する)から来ていると思われる業界用語です。収縮の程度は別にして、プラスチック材に多く発生します。 ●ここでいうプラスチック材とは、ケーブル用プラスチック材の場合、ポリエチレン・ビニル・ポリプロピレンなどの熱可塑性プラスチック(熱で柔らかになるプラスチック)を指し、材質的には(電気)絶縁被覆用と保護被覆用の2種類があります。(保護被覆はシース・ジャケット・外被などと呼ばれます。) ●これら2種類のプラスチック材は、押出し機といわれる加熱加工装置でケーブルとして被覆加工(被覆と冷却)されます。導体(いわゆる銅線)の回りには絶縁被覆用のものが被覆加工され、ケーブルの一番外側には保護被覆用のものが被覆加工されます。 ●このようにして完成したケーブルのプラスチック部分は、縮もうとする力を内在しています。これはプラスチック全般の性質です。熱可塑性プラスチックは、この力が他の材料よりも特に大きいものであると理解しても、大きな間違いではないでしょう。 ●この縮もうとする力が、表面化したのがシュリンクバックです。例えば、端末の絶縁体は1センチ剥ぎ取ったはずなのに、ある日見たら2センチの剥ぎ取りになっていた、というようなことが起きます。これがシュリンクバックといわれるもので、絶縁体が縮んだため剥ぎ取り長さが長くなったわけです。これは保護被覆でも同様です。ケーブル接続箱とのつなぎ目で保護被覆が縮んで、ケーブルの中身が見えてきた、といった現象もあります。ただし無制限に縮むわけではなくいずれ落ち着きますが、どの程度で落ち着くかは千差万別です。 ●縮みの表面化、つまりシュリンクバックの発生時期はさまざまです。ケーブル取りつけ(専門語では布設)後1~2日で出るのもあれば、5年10年と過ぎてから現れるものもあります。ケーブルの構造や、どのような環境で使われているかなど、さまざまな要因がからんでいます。発生していないというものもあります。予測は出来ません。 ●絶縁被覆にシュリンクバックが発生すると、導体が余分に露出するので、込み入った配線では混線の恐れがあります。保護被覆がシュリンクバックすると湿気や水が中に入り、ケーブルをだめにしてしまいます。 ●シュリンクバックの原因を完全に取り除くことは出来ませんが、ケーブルの製造条件や構造を工夫したり、布設工法を改良したり、さまざまな方法を組み合せて、実用上の被害が最小限になるよう対処しています。 ●以上かなり端折った書き方ですので分かり難いかも知れませんが、お役に立てば幸いです。

sizen
質問者

お礼

大変わかりやすいご回答有難う御座いました。とても参考になりました。この現象で、特に高圧ケーブルで実害は出ているのでしょうか。

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回答No.2

●「シースアース」が「シールドアース(遮蔽体接地)」であるなら、「シュリンクバック(収縮)」現象は起きないと思います。 ●高電圧ケーブルの中に入っている「シールド(遮蔽体)」は、金属体で出来ています。金属体はプラスチックのようないわゆる「シュリンクバック(収縮)」は起きません。ご質問の意味が理解できかねます。 ●具体的にどのような現象を経験されたのでしょうか。それが判れば、お役に立てると思います。

sizen
質問者

お礼

ご回答有難う御座います。シュリンクバック現象とはどういうものなのか、また、それが起きると何が問題なのか、詳しく教えて頂けますか。宜しくお願い致します。

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回答No.1

●高圧ケーブルについて多少知識がある者です。 ●ご質問の意味が分からないところがあります。これが分かれば、何らかの参考事項を申し上げることが出来ると思います。 1.「シースアース」とはどのようなことを意味しているのですか。「シース」は普通「外被」を指し、絶縁物(ゴム・ポリエチレン・ビニルなど)です。したがい、このような「シース」の「アース」とは、どのようなことなのでしょうか。 2.ケーブルで「シュリンクバック」というときは、普通、外被や絶縁体が「収縮すること」を指します。この収縮は、外被や絶縁体の中にある残留歪みが表面化するために現れるものです。この残留歪みを完全にゼロにすることは、実用的な観点では極めて困難です。 ●ご質問の趣旨は、「シュリンクバック」とは何なのか知りたい、ということなのか、あるいは、何故起きるのか知りたい、ということなのでしょうか。

sizen
質問者

お礼

ご回答有難う御座います。シースアースとはケーブルのシールドアースのことです。どんな現象なのかご説明下さい。宜しくお願い致します。

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