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カエルの発生について
カエルの発生過程において、 受精するとき、精子の侵入口の反対側に灰色三日月環が現れる。 そして、灰色三日月環の下側の原口から陥入が起き、 原口が形成される側が胚の背側になる というのを学校で習いました。 ところが、どの教科書の図にも 灰色三日月環は動物極や植物極のところには 形成されていません。 もし動物極(または植物極)から精子が侵入した場合、植物極(または動物極)から陥入は起きるのでしょうか?
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カエルの未受精卵は、動物半球に色素があり褐色、植物半球には色素が少なく白色をしていて、境界線はほぼ水平です。精子が侵入すると、この褐色の色素を含む細胞質がぐぐっとシフトして境界線が傾きます。このとき、色素が移動して色が薄くなった部分が灰色三日月環(Gray crescent)と呼ばれています。ここでまず、灰色三日月環が赤道付近以外には生じ得ないことがおわかりかと思います。 さて、ご質問の件ですが、教科書の書き方が誤解を招くというか、高校などではそう教えないのか、あなたはなかなか鋭いポイントを突いていると思います。 実は、灰色三日月環になる部分、つまり原口ができる部分というのは卵の中であらかじめ決まっているのです。 精子が入りやすいのが、あらかじめ決まっている原口予定部の反対側の動物極寄りであると言うだけです。 これは、細いガラス管に精子を入れて、それ以外の場所だけに精子が到達するようにしても、精子の侵入がほとんど全く起こらないことからわかります。 また未受精卵を針で突くと、その刺激で受精反応が起こり、灰色三日月環もできますが、針で突いた反対側にできるというわけではなく、どこを突いてもあらかじめ決まっている場所にできます。いずれも、一世紀近く前の実験なんですけれどね。
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1.灰色三日月環は動物半球を覆っているメラニン層がやや移動し、隠れていた部分が露出してできる。(参考URLにアニメーションがあります) 2.精子の貫入場所は動物半球に限られる。 質問文にはこの2つの条件が欠けているようですね。 >精子の侵入口の反対側に灰色三日月環が現れる。 この「反対側」とは、動物極をはさんで反対側のメラニン層の下縁と解釈すべきだと思います。 (参考)発生のプログラム 石原勝敏著 裳華房 生物学辞典 岩波書店
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画像があってとてもわかりやすかったです。 ありがとうございました。
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なるほどそうだったんですか~。 勉強になりました。ありがとうございます。