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チータのDNA
「チータのDNAは犬のDNAと猫のDNAを半分ずつ持っている」というのは本当でしょうか? こんなことがありえるのでしょうか? 出所は下記です。 「太陽の暗号」エハン・デラヴィ著、174ページのあたりで 「・・・地球の生命プロセスを研究する中で、「ここにいるはずのない」多くの種についての知識についても触れておかねばならない。そのひとつに、犬のDNAと猫のDNAを半分ずつ持っている「チーター」が挙げられる。チーターは世界中のどこに生息していようが、まったく同じDNAを共有している。進化論の常識では、生存にとってよりよい環境に適するようにDNAも変わるのに、そんなことはまったくおかまいなしだ。このような、まったくアンビリーバブルかつインポッシブルな例は、情報として一般に知られていないか、少なくともあいまいに扱われてしまう。・・・」
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DNAがどうのこうのという記述を好意的に解釈したとして、DNAそのものではなくDNAのセットもしくは遺伝子の種類のセットと解釈すべきなのかと思います。 しかしDNAの組み合わせで考えると、同一固体、例えばkyotoymさんの右手と左手でも完全一致はしません。DANのセットは分裂のたびに変化していますので。 その意味で厳密にはですが「異なる個体間でまったく同じDNAセットを共有」ということは絶対にありません。 一方、遺伝子セットという意味であると解釈した場合、「犬のDNA半分」などということはありえません。タブン犬と猫の「DNA」が100%異なっているという思い込みから出発しているのかと思います。 犬とチーターは同じ哺乳類の比較的近い種ですので、少なく見積もって80%の遺伝子セットは一致します(タブン95%くらいだと思います)。ちなみに人間とチンパンジーの一致率は98%です。人間同士では99.8%です。「DNA半分」とかいう時点で明らかに間違った理解をしているといえます。 おそらく遺伝的な格差がほぼ等価である、すなわち、遺伝子セットの一致率がほぼ同じ値だという記述を、彼独自に間違って理解し、彼独自に表現してしまった結果であると思います。 これだけの情報からですが、著者の生物学に対する知識や、それ以前に理系的論理的思考もほとんどないように感じます。 >こんなことがありえるのでしょうか? という質問に答えますと、 「同じ哺乳類間なのに半分しかDNAが一致しないということは絶対にありえない」となります。半分も異なったらたぶんチーターとしいたけくらいの差になります。
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- walkinoctopus
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ちょっと気になったんですが、 >DNAの組み合わせで考えると、同一固体、例えばkyotoym >さんの右手と左手でも完全一致はしません。 ほ乳類はおよそ200種類以上の細胞がありますが、個体内では免疫細胞などを例外として基本的にDNA配列は同一です。細胞の分化に従って遺伝子発現が変化するのは、転写因子やDNA配列以外の「エピジェネティック」といわれる機構によって制御されるからであり、DNA配列そのものが変化するわけではありません。
こんにちは。 生物学的には、やはり全くの嘘っぱちとしか言いようがありません。「全く同じDNA」これも嘘ですね。チーターのゲノムはまだ解読されていませんから。 その手の書籍なんじゃないですか?
- 24blackbirds
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チーターの遺伝子の多様性が低いことはよく知られた事実です。遺伝的多様性の低くなる「ボトルネック」という状態(つまり、絶滅寸前)をくぐっているためと考えられていますが、お互いに拒絶反応なく組織移植可能なほど近縁になっているというのです。これと、チーターがネコ科らしくなく(イヌのごとく)爪をしまえないこととの関係は全くありません。 小説家は平気で嘘をつくし、それは許されていることです。嘘を楽しむために小説は存在するのですから。って、これ、小説の話ですよね?
- baihu
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読んでいないのですが、ネットで書評を検索して見てみました。その程度ですという前置きをもとに。 イヌのDNAという表現から、非常に非科学的な匂いを感じます。デオキシリボ核酸(DNA)は4種類しかないので、地球上の全生命体で100%共通です(笑) 揚げ足取りではないのですが、遺伝子という言葉に言い換えたとしても、生命体の基本性能は枝分かれで進化したのですから、ヒトとチータでも非常に多くの遺伝子を共有しています。 どういう意味で書かれているのか読み取れませんでしたので、この点はこれ以上深くつっこみません。違う話なのかもしれません。 それから、チータという種で、個体間の遺伝子偏差が極めて小さいことは事実です。これはチータにとって悲劇ではあるでしょうが、何らアンビリーバブルでもインポッシブルでもありません(笑) 参考URIから一文を抜粋します。 *** また個体群は広範囲に低密度で散在するために、自然界でのチーターの繁殖は、近親個体間で行われる確率が非常に高くなっています。遺伝子の均一化による種の弱体化が、加速度的に進み、種存続に関してはかなり危機的状況に陥っているのです。 *** 近親交配が進み、多様性が失われているのです。これはチータに限りません。進化の一時期に疫病や天災などに出くわし、個体数が減少したために、遺伝的多様性が失われてしまう例は多くあります。比喩的に言えば「ノアの洪水」的なイベントがあったため、集団内の各個体は、すぐに共通の祖先にたどり着いてしまう、つまり血縁関係が近い状態になります。 控えめに見て、99%トンデモ(非科学的)な書籍です。エンタテイメントとして読まれることをお勧めします。しかし論旨のおかしさがわかってしまうと、トンデモとしてしか楽しめなくなります。
- happy-engawa
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引用されている文章だけでは、著者の言いたいことをよく理解できませんが、お尋ねの件に関しては、ありえないと思います。 チーターのDNAをイヌのDNA(あるいはネコのDNA)と比べた場合に、DNA配列の類似性が50%ということはありえるかもしれません。 イヌとネコのDNAをそれぞれ半分ずつ持つには、イヌとネコの間から生まれた合いの子か、イヌとネコから細胞を取って融合させてもののクローンが考えられますが、どちらも不可能ですし、可能でも、そのようにして生まれた生き物は、チーターではありません。
お礼
多数の方に、ご教示いただき有難うございます。一部の方が「トンデモ本」といわれている本に近いものです。小説ではなく、内容はそこそこまともなのかと思って読んでいましたが、著者の人はどこからこのような話を持ってこられるのでしょうか?この本の他の内容もいいかげんなのかもしれませんね。