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「専制君主制」と「絶対君主制」の違い
無知な者で恐縮ですが…、「専制君主制」と「絶対君主制」は微妙に違うと思うのですが、その違いについて教えてください。
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これは言葉の問題ですね。 絶対君主制は専制君主制の一種です。 つまり絶対主義に基づく専制君主制のことが 絶対君主制です。 絶対主義は絶対王政ともいいます。 絶対主義は、君主に至上の権力を付与する 専制的な政治形態で、ヨーロッパ近世に見られ、 封建的貴族領主に対する王の統一権力が 成立しながら他方で身分制を保存するために、 封建制から資本主義的近代国家への過渡期に位置づけられます。 国王の権力が絶対無制約(つまり憲法が無い)で 中央集権化されて宮廷貴族化した官僚と軍隊がその権力を支えます。 王権神授説は、国王の独裁を正当化する政治理論です。 立憲王政以前の君主政体を絶対君主制と表現することがありますが 歴史用語的には、古代エジプトや明治日本などには適用せず、 主に15~17世紀のヨーロッパで脱中世した 中央集権国家をさしています。 啓蒙思想を受け入れた絶対王政の君主を 啓蒙専制君主と呼びますが 最初にいったようにこれも専制君主制の一形態です。 啓蒙主義を受け入れたといっても 上からの近代化を進めるというだけで 圧制には変わりないので、 無知な人民を身分的知的上位者が開明・統治するということで 新手の王権神授説といってもいいへ理屈なのですが ともかく18世紀ヨーロッパを代表する政治体制です。 (ヨーロッパの)専制君主制には、 オリエント的専制君主制、絶対王政、啓蒙的専制君主制、 の三パターンぐらいが登場します。 オリエント的というのはここではアジア的という意味合いなのですが ロシアのロマノフ朝のように皇帝に全権力が集中する政治体制です。 専制君主という言葉は独裁者と同義なので、 スターリンや金正日、フセインの政権の表現にも使いますが、 絶対主義の進化形ではありません。
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- jk7
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あまり区別にこだわる必要はないと思います。 「絶対君主」とは絶対王政を行っ君主を指すのですが、その君主も、ふつうにイメージする絶対的権力を持っていたわけではありません。今ほど情報・交通が発達していない時代ですから、地方では君主の権力が及ばないところもありました。ただ絶対王政期の君主だから、しかも中世西欧世界の君主たちとの比較で独裁的で強い権力を所持していたため、特に「絶対君主」という言い方をするのです。 実質的には「専制君主」との違いはないと思います。
- alpha123
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絶対君主制は君主制の一種で歴史学の用語です。しかし、絶対君主制というのはあまり使われず「絶対王政」「絶対主義」といいます。 君主の力がその源泉である宗教の制限は受けるが貴族や諸勢力や議会に制限されずに (日本的にいえば貴族や藩主や幕閣の影響受けずに) 政治を行う形態です。16-17世紀のスペイン、英国、フランス、スウェーデンなど。 これの対概念(=絶対主義批判)が啓蒙思想啓蒙主義(<>絶対主義)でこれも君主制の1種です。初期には啓蒙専制君主と呼ばれました。啓蒙とは光が当たるという意味で開明専制君主という言い方もあります。聖書や神学でなく理性に依拠しました。しかし貴族の力の拡大抑えるためには絶対主義に返るしかなく(^^)18世紀に滅亡。 プロイセン(ドイツ)、オーストリア、ロシアなど。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%95%93%E8%92%99%E4%B8%BB%E7%BE%A9 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%95%93%E8%92%99%E5%B0%82%E5%88%B6%E5%90%9B%E4%B8%BB 現代ではサウジアラビアやクウェートやブータンやスワジランドやリヒテンシュテインが絶対王政とみなされます。 やがて共和制の時代がきます。アメリカ革命やフランス革命です。 旧ソ連やイラクや北朝鮮を君主というのはマスコミのおちゃらけ表現で これらの国は君主制ではありません。それいうならブッシュ君主制で小泉君主制です(^^) 官僚と軍隊抑える人が統治するのは絶対主義の時代もいまも同じです。 議会や国民が国家権力の暴走食い止められるかどうかは「国民のレベル」次第です。 第2次世界大戦に反対した日本人は2万人くらいしかいませんでした(^^)戦後保守政治の基礎築いた吉田茂が「親米派」と排除され(戦争が長引けば殺された?)、妻の父で明治期の功労者には特高の監視がつく時代です。 東京都教育委員会は偏った「歴史教科書」採択に熱心ですが、あのタカ派の知事はこのことについては一言も指示や発言していません。(任命しただけ) スターリンもフセインも金ジュニアも任命したが「指示、命令はする必要なかった」と思われます(^^)
- nacam
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この件にきましては、全く自信がありません。 ただ私の考えていた事です。 1番の方とは、逆で、専制君主制は、君主の考えた事が、そのまま実行される形態で、絶対君主制は、君主が思っただけではダメで、命令なり法律での指示が必要な形態だと考えています。 つまり、君主が「あいつ気に入らない」と口走っただけで、その人は殺されるのが、専制で、はっきり「殺せ」と命令しないと動かないのが、絶対君主制だと思っています。 専制君主制の場合、責任の所在が不明確であるのに対し、責任所在が明確になっているのが、絶対君主だと思います。 北朝鮮で、金正日が、「こうしろ」と命令するのであれば、絶対厳守で、金正日の思うだけで、命令や法律の根拠が無くても実効されるとしたら、専制元首でしょう。 絶対君主の場合、最終責任は、自分本人に有りますが、専制君主の場合、責任の所在があいまいで、部下を尻尾切りして、自分が生き残る事が可能ですが、権力の乗っ取りには、逆に弱い構造です。
補足
貴重なご回答ありがとうございます。 それは、「立憲君主制」のことでは?
- o24hit
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こんにちは。 「専制君主制」と「絶対君主制」は、政治形態としては一緒といってもいいんですが、人民側のレベルが違うということですね。 「絶対君主制」は、人民の意識が低く、つまり君主は絶対的なものだと思い込んでいる状態ですね。何もしなくても、君主として君臨できるわけですね。古代エジプトとか、日本では明治以前でしょうか。 一方、「専制君主制」は、人民の意識が高くなり、「絶対君主制」が進化(?)して、君主側が工夫(恐怖政治を行うとかですね)をしなければ維持できなくなった状態です。以前のロシアのスターリン時代であるとか、身近な例では北朝鮮、少し前のイラクのフセインかやっていた政治体制ですね。
お礼
様々なご回答有り難うございました。ここでまとめて感謝します。 要約すると、 意味の広さの違いという意味で「専制君主制」>「絶対君主制」と理解してよろしいのでしょうか? 権力の大きさの違いという意味で「専制君主制」<「絶対君主制」と理解してよろしいのでしょうか? あまり気にすることのない違いなので、特に使い分けしなくてもいいのですか?もう少しいろいろなご意見をお伺いしたいので回答を受け付けておきます。