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ビルレンスプラスミドについて
ビルレンスプラスミドの説明について、 「病原性に関与する遺伝子を有する」としか ノートに書かれなかったのですが、 これは具体的にはどういう意味なのでしょう。 例として黄色ブドウ球菌の毒素とあるのですが、 要は、黄色ブドウ球菌は毒素を自身の染色体に 持っているのではなく,プラスミドに持っている ということでこの場合のプラスミドを ビルレンスプラスミドというのでしょうか。 また、だとしたらビルレンスプラスミドを 例えば普通のミトコンドリアなどに移してやれば そのミトコンドリアが黄色ブドウ球菌の毒素を 持つと言うことなのでしょうか。 よろしくおねがいします。
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「病原性に関与する遺伝子」というのは、病原性(virulence)を発現するのに必要な遺伝子のことで、毒素そのものだけでなく、細菌が宿主細胞に接着・侵入したり、宿主細胞の転写・翻訳システムを拝借するための遺伝子も含まれます。 病原性遺伝子群は病原性細菌のゲノム内でひとかたまりになっており、これがファージなどによって切り出されると、病原性を持たない菌に病原性を付与する因子となります。コレラ菌や黄色ブドウ球菌では、病原性遺伝子群を持つファージが非病原性の同種の菌に感染することで、病原性が伝播して行くことが知られています。切り出された遺伝子群がplasmidの形であればvirulence plasmidと呼びます。 ミトコンドリアの転写・翻訳システムは特殊なので(参考URL)、毒素を産生するかは分かりません。
お礼
詳しい説明、本当にありがとうございました。 「病原性を持たない菌に病原性を付与する因子となります」 という説明に非常に納得がいきました。 ミトコンドリアを例に出したのは、ちょっと極端すぎました。 「病原性遺伝子群を持つファージが非病原性の同種の菌に感染することで、病原性が伝播して行く」 と丁寧な説明、非常に納得がいきました。 どうもありがとうございました。