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黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンについて
黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンについて 黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンは、食品で菌が増殖する時のみ産生されるのでしょうか? 例えば、鼻腔や表皮などでは[増殖→エンテロトキシン産生]とはならないのですか? 教えて下さい。 よろしくお願いします。
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- bacibaci
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黄色ブドウ球菌と一言に言ってもいろいろなバリエーション(株)があります。ですのでそれらが一概にエンテロトキシンを産生するわけではないです。 でもって、質問の回答ですが、ですのでおそらく少量ですが皮膚中でも毒素は産生しているでしょう。 ですが、人間の肌の上には免疫や皮膚常在細菌というものがいます。(ブドウ球菌も一応常在細菌の一員ですが・・) これらの大多数の常在細菌が皮膚の上で幅をきかせているうちは、ブドウ球菌もそこまでたくさん増殖できません。ですので産生される毒素も少量で済むというわけですね。 ですが常在菌のような先住民がいない食品の上にブドウ球菌が一番乗りで付着したらどうなるでしょう。 競争相手がいないので思う存分に増殖し、それに伴って産生される毒素の量も多くなるでしょう。 エンテロトキシンは過熱でも壊れない(ブドウ球菌自体は死滅します)ため、一度ブドウ球菌が増殖した食品は大量の毒素に塗れているので食中毒になってしまうというわけですね。 ちなみに免疫力が低下していたり、怪我などで皮膚のブドウ球菌が体内に侵入した場合は、皮膚のブドウ球菌によって感染症が起こるケースはあるようです。ただし、ブドウ球菌の毒素にはエンテロトキシン以外にもいろいろな毒素があり、この場合はどちらかというと別の毒素によるものまたは、細菌自体の影響によるもののようですね。
黄色ブドウ球菌にとって食中毒を起こすことがどんな意味を持つかを考えてみてはどうでしょう。また黄色ブドウ球菌の環境のことも考えてみたらどうでしょうか。エンテロトキシンが食中毒を起こすメカニズムも完全には解明されていないのではないかと思いますが、エンテロトキシンがT細胞を活性化させることは有名ですから、感染症を起こすことやその時の増殖に関係していることは容易に想像できます。
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