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テフロンについて
教えてください! テフロンって、フッ素分子が炭素原子をうまい具合に覆い隠しているから、表面が ツルツルになっていて水をはじく性質をもっているってのは理解できるのですが、でもフッ素原子と水素原子の間には水素結合ができてしますから、水をはじきずらいのではないですか?
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zze122-runxさんの考える通り、テフロン(=ポリテトラフルオロエチレン)は、炭素の周りをフッ素原子が覆ったような状態です。 この結果、電荷状態を断面図として模式的に描くと、 ・・・-------・・・ ←フッ素原子 ・・・+++++++・・・ ←炭素原子 ・・・-------・・・ ←フッ素原子 (+-は、正確な電荷数を表しているわけではありません) というように、外側が負電荷、内側が正電荷を帯びた状態になり、分子全体としてはフッ化水素のような双極子モーメントを持たなくなりますので、水素結合をつくらないのだと思います。 また、全面が負電荷のため、水素と引き合う一方で、酸素との反発も起きます。 通常、水やフッ化水素の水素結合を論じるときは2分子間だけを見ますが、実際にはそれが連なって初めて成り立つものです。ところがテフロンの場合は正電荷が表に出ないため、テフロンのフッ素と水の水素が水素結合をつくってしまうと、酸素の負電荷を打ち消すものがなくなりますので、その点からも水素結合ができないのだと考えられます。 なお、参考になるかわかりませんが、フッ素系界面活性剤についての個人的考察として、以下を挙げておきます: http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1696897
その他の回答 (1)
通常、フッ素原子の水素結合を議論するのはHFのときのみのように思います。 すなわち、Hに比べてCは電気陰性度が大きいために、C-F結合の場合にはC-H結合の場合と比べて、電荷の偏りが小さいと言えるでしょう。 このことに加えて、1個の炭素原子に複数のフッ素原子あるいはペルフルオロアルキル基といった電子求引性の置換基が結合していることになりますので、それらの影響によっても、フッ素原子上の負電荷の絶対値が小さくなると考えられます。つまり、複数の置換基が1個の炭素原子から電子を奪おうとした場合に、個々の置換基の「分け前」は少なくなるということです。 こういった理由で、テフロンの場合では水素結合が形成されにくいのではないでしょうか。
お礼
迅速なお返事ありがとうございました。 考え方の一つの参考にさせていただきたいと思います。
お礼
とてもわかりやすく、参考になりました。 もやもやしていたものが一つ解決できたような気がします。 また何かありましたらよろしくお願いします。