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ネットワーク・アナライザーについて
ネットワーク・アナライザーでアンテナの特性を測定する前に,キャリブレーションやポートエクステンションを行いますが,これはいったい何のために行っているのでしょうか? ご回答よろしくお願いします.
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ネットワークアナライザ(以下NWA略)とは、装置 内部で発生させた様々な周波数の信号の反射電力と 透過電力をカプラを通して測定する装置です(かなり ザックリと説明しました。本気で知りたいなら下記 リンク先やアジレントホームページを見て下さい)。 で、まずキャリブレーションをする理由ですが、これ をする事により校正面をNWA内部の電力測定部から NWAに取り付けたケーブル端に移動する事が出来 ます(具体的には、スミスチャート上の位置が明確で あるオープン・ショート・50Ωの校正キットを使って 補正を行っています)。 次にport extensionですが、これをする事により校正 面を近似的に評価基板端(多くは実装部品ランド)に 移動することが出来ます。 ここで、何故近似的にという表現をしたかと言うと、 port extensionでは評価基板ラインを測定周波数領域 全てにおいて50Ωであり、かつ電気長も同じである という前提で行っているからです。なので、高周波的 に50Ωになっていない評価基板であればport extension してもなんの意味もないです。あともう一つ気を付け ないといけない点として、port extensionは位相のみ 補正しているだけなので、評価基板による損失は一切 補正していない点です。…まあアンテナ特性でしたら 無視して良いレベルだと思いますが。 以上の操作を行う事により、アンテナ自体の特性を 評価する事が出来ます。逆に言うと、port extension をしなかった場合はアンテナ+評価基板の特性を見て いる事になり、キャリブレーションまでしなかった 場合にはアンテナ+評価基板+NWAケーブルの特性 を見ている事になります。 補足ですが、上述の通りport extensionは結構いい 加減な補正法なので、理想はTRL校正を行ったり 評価基板モデルを作ってDeEmbed校正を行うのが理想 です。意味分からないなら無視して下さい。
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- mii-japan
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一言で言えば 正確な測定を行なうため(測定値の信頼度を向上させるため)
お礼
VAN613様,解りやすく詳しいご回答ありがとう御座います.大変参考になりました. 参考URLも利用させていただきます.