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リズムのはやさについての変な質問です
あらかじめ言っておくと、音楽について無知です。 音楽には進行する早さがいろいろとあると思いますが、その規準としてはやはり何秒かのうちであるリズムのパターンを繰り返すということなのだと思います。そしてその規準は何十種類も段階的に存在していて、音楽を演奏されている人はそれを使い分けているということなのでしょうか?実際そうだとすると、感覚的に体にしみこんでいて早さの違いが区別出来るのでしょうか?というのも、僕自身の実生活で感覚的にはっきりと動きの早さを区別することは可能なのかなと、馬鹿なことを考えているためです。
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まず、テンポ、リズム、拍子、というところの説明になるでしょうか。いわゆる「速さ」というのは「テンポ」に相当します。大雑把にいえば、4拍子、3拍子などの拍子を指揮者がタクトで振るときに一拍をどのぐらいの速さで振っていくか、で決まり、メトロノームの数字をどのぐらいにあわせて一拍の速さを決めていくかで決まります。 一拍をいくつでひとかたまりにするか、が拍子ですから、3つずつなら3拍子、4つずつんら4拍子などとなっています。4分の3などというのは、四分音符を一拍として3つずつでまとめてうねりを感じていく拍子になります。 リズムはその拍子のなかで、特徴的な音型のことをいいます。クラシックなら、同じ3拍子でもブンチャッチャのようなワルツっぽいもの、タッカタンタンのように付点を含むマズルカなどのようなもののように、基本ステップにのっとったものをさすこともあるし、ベートーヴェンの運命のように「ジャジャジャジャーン」のリズムがあちこちに入った音楽、という特徴的なパターンひとつをさすこともあります。この場合テンポが速ければそれに伴って「ジャジャジャジャーン」のリズムパターンも比例して速くなります。 指揮者などは自分が作りたい音楽のイメージでこの速さを設定するのだと思います。でも指揮者も人間ですから、そのときの気分や新しいアイデアなどによって、あるいは振る楽団が出す音質によって、時には天気によってすら、テンポが若干変化するようです。このテンポが正しい自分のテンポ、というのではなく、今自分のイメージとこの楽団の音とこのホールの響きのなかで一番効果的にその曲を表現できるテンポというのを探って指揮(演奏)すると自然にその速さがでるのだといいます。もちろん指揮者の解釈によって同じ曲を速めに演奏したい指揮者、遅めを主張する指揮者などいます。 独奏者や声楽家の場合も、プロの場合で言えば「下手だから速く弾けない」ということは原則としてないので、自分がイメージする速さ(テンポ)というので練習を重ねるうち身体が自然に覚えます。だいたいの速さというのは演奏者ごとに自然に決まっていきます。でも本番では緊張感、高揚感などが作用してやはり多少の誤差は出るようです。高揚している場合は、演奏中はノッていて速めになっているのに気がつかない場合もありますね。逆にじっくりと歌いたい場合などは少しひっぱって遅めになって行く場合もあります。聴衆の反応によっても違います。 指揮者やスタジオミュージシャンの場合などは「絶対音感」に相当する「絶対テンポ」というものを持っている人がいるとききます。絶対音感がこれだけ熱く話題になっているのに、絶対テンポのほうはあまり調べられないのは不思議ですが、私は絶対音感はだいたいありますが、テンポのほうはメトロノーム速度、一拍82とか、一拍144とかいわれて出てきません。これが出せる人が絶対テンポ所持者だとききます。プロの場ではこれがとても便利だし重要でしょう。 でも、いつも同じ音楽(同じ演奏)を繰り返し聞いていると、だいたいそのテンポというのは身体についてきますよね。カラオケなどでお得意の曲はバックがなくてもほとんどCDと同じテンポで歌えるはずです。だいたいのテンポの指針として、時報の一分間一拍=60、赤とんぼの歌もほぼ60、ふるさとが80、ディズニーの小さな世界が120ぐらい、など、いつもどこでも自然に出てくるテンポというのがあるので、それを覚えておくと便利だといわれたことがあります。ポップ系はテンポが決まっているので、好きなアーチストのCDのテンポを覚えておくと便利かもしれません。 余談ですが、同じメトロノーム速度でも、演奏によって感覚的に速く聞こえたり、ゆったり聞こえたり、というのはあります。これは演奏者の技術的な余裕だったり、ほんのちょっとした間のとりかただったり、グルーブのさせかだだったり、アレンジの仕方だったりによります。このあたりがプロのワザといえそうです。
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>音楽について無知です。 楽器の下手な一アマチュアです。 >その規準としてはやはり何秒かのうちであるリズムのパターンを繰り返すということなのだと思います。 メトロノームというキカイに言わせるとそうなります。 >そしてその規準は何十種類も段階的に存在していて、音楽を演奏されている人はそれを使い分けているということなのでしょうか 理屈で言えば音楽の早さはアナログ的ですから何百万種類も存在するでしょう。 >早さの違いが区別出来るのでしょうか? ここから真面目なお答えです。お答えを先に言うなら物理的な意味ではほとんど区別していません。 でも感覚的には区別しながら演奏します。 例えば楽譜の頭に「この曲は1分間に4分音符を60回打つ速さで」という様な指示が書かれている事もあります。 それは演奏するときの目途になるものです。一応それに敬意を払いますがこだわり過ぎては機械的な演奏になってしまい、 機械的な演奏は感動も楽しさも生んでくれません。作曲家が速さの指示をする時、それはその曲をこのような感じで 演奏して欲しいと言う色々なメッセージの内のほんのわずかの部分でしかありません。それだけにこだわってしまうと 全体が死んでしまい、作曲家の真意は実現出来ない、というパラドックスに陥ってしまいかねないのです。ところで 作曲家のそんなメッセージは文字や記号でなくて、音符そのものの中に大部分があるので、読み取るのではなく感じ取る、つまり上で述べた「感覚的に区別する」場合の方が多いかもしれません。 では速さについて具体的にどうやっているのか 曲の雰囲気をプレイヤーが感じてそれに最適な速さを自分で決めます。速さ表示はそれを手助けする目安でしかないのです。 そして特にクラシック系ではそうなのですが、速さは刻々変わります。これは奏者に与えられた表現方法の一つですが 判り易く言えば会話をするとき一音一音の速さは自然に変わるでしょう? 変わらないのはコンピューターの発声ですが とても不自然ですよね。音楽も音楽語でしゃべっているのですから速さが変わるのが自然なのです。 ポップス系になるとリズムの維持がとても大きなポイントになります。つまり速さの自然な変化(これをアゴーギクといいます)をある程度捨てて他の面の良さを取っているのですね。でもこれだって1分間に何拍打つかにこだわり過ぎてはいません。 ご質問者さんが本当に尋ねたかった事から少し離れた変な回答になってしまってますね。
お礼
>ご質問者さんが本当に尋ねたかった事から少し離れた変な回答になってしまってますね。 いえいえ、そんなことはありません。実際に音楽に携わっている人はどういう風に感じているのか聞きたかったので、とても参考になります。ここまで丁寧に回答してくれると本当嬉しいです。 確かにいちいちリズムをチェックしていたのでは気持ちが乗らないし、そうなるともともとの目的から外れたものになってしまいます。要は僕自身、リズムをチェックしてテンション(?)をリズム的な速さで変えられないものかなと思っていたわけです。いい参考資料(?)になりそうです。
お礼
御回答ありがとうがざいました。 僕の質問は絶対テンポについてのものだということが分かりました(笑)。ほとんどの曲は情緒を表現したものだと思うので、絶対テンポはそんなには重視されないようですね。でもテンポの操作によって聞き手が落ち着きを増したり、エネルギッシュになったりというものはありそうだと思えます。 「赤とんぼ」や「ふるさと」などを聞き比べてテンポを養うのは面白そうです。貴重な話を聞かせてくれてありがとうございました。