背理法による√2が無理数であることの証明はわかりにくいので、かみ砕いて説明します。
<有理数の定義>
2つの整数a,b を用いて、a/b と表わせる実数を有理数といいます。
<有理数の性質1>
xを有理数とします。有理数だから、上の有理数の定義により、整数a,bを用いて x = a/b と表わせます。このaとbの組は無限にあります。たとえば、0.4という有理数は、2/5, 4/10, 6/15, (-4)/(-10) などと表わせます。
<有理数の性質2>
xを有理数とします。xは、整数a, bを用いて x = a/b と表わせます。aとbの組は無限にありますが、その中に必ず aとbが互いに素である組があります。なぜなら、aとbが互いに素でないとき、aとbの最大公約数をc とすると、(a/c)と(b/c)が互いに素な整数となり、しかも x = (a/c)/(b/c)となるからです。
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さて、証明に戻ります。
No.1様の回答に書いてある証明は、何を証明しているかというと
『√2 = p/q となる整数p, q の組があったとしたら、そのような組はすべて、pとqが互いに素にならない。』
ということです。
√2が有理数なら、<有理数の性質2>より、少なくとも1つは互いに素なp,qの組があるはずです。ところが、√2=p/q と仮定した場合、互いに素なp,qの組はないというのです。つまり、√2では、<有理数の性質2>が成立しません。だから、√2は有理数ではありません。
説明は以上ですが、補足すると:
√2は有理数ではないので、『√2 = p/q となる整数p, q の組』なんて元々無かったのだ、という結論になります。
補足
ありがとうございます。それと一般に有理数とはq/pの形でp、qが互いに素な整数を指すのでしょうか?