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トムソン散乱の運動量保存則

トムソン散乱を図示して考えると、弾性散乱なのに運動量保存則が成り立ちません(エネルギー保存則が成り立つので散乱の前後の光子の波長が等しくなり運動量保存則が成り立たなくなってしまいます)。どのように考えればこの矛盾を解決できるか教えてください。

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  • ssk0723
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回答No.2

コンプトン散乱において波長が長い場合に近似的にトムソン散乱となります。 そして、コンプトン散乱は物質によって散乱されたX線の中に、波長が入射X線より長いほうにずれたものが含まれる現象です。 これは波長νのX線が物質中の電子によって弾性散乱を受けるためです。そのときの波長変化は光子と電子との衝突においてエネルギー保存則と運動量保存則が成立することから導けます。ちなみにそのときの光子のエネルギーはhν、運動量はhν/cです。 電子のコンプトン波長に比べて光子の波長が十分長ければ(光子のエネルギーが電子の静止エネルギーに比べて十分小さければ)、散乱による光子の波長変化(エネルギー変化)は無視できます。

参考URL:
http://www.h3.dion.ne.jp/~spstring/Compton/Compton-node6.html
noname#11476
noname#11476
回答No.1

>エネルギー保存則が成り立つので散乱の前後の光子の波長が等しくなり 何故? エネルギー保存則は成立していますが、電子の運動エネルギーが変わるから光の波長も変わらないと、エネルギー保存則は成立していないことになりますけど。

thomson
質問者

補足

トムソン散乱 X線を電磁波とみなし、入射X線の作る場によって電子(自由電子)が振動させられ、双極子放射をする現象です。このため、散乱されたX線は入射X線と同じ波長となります。また、電子も双極子放射をすることで与えられたエネルギーを使ってしまうので運動エネルギーを持つことはありません。つまりは静止状態のままです。よって、散乱の前後でエネルギー保存則が成り立ちます。 また、散乱後で波長の変化を起こすものを非弾性散乱と呼びます。この場合入射X線を電磁波ではなく光子とみなすので、力学的に衝突すると考えて差し支えありません。主だったものとしてはコンプトン散乱などがあります。

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