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明帝国の国力について
明帝国についてなのですが、アカプルコ貿易による、中国社会の変動として、銀本位制が成立したことと、中国を頂点とする国際貿易体制ができあがったとならったのですが、中国ってその時代そんなにすごかったのでしょうか。スペインや、他のヨーロッパ諸国より強大な国家だったのでしょうか。少しイメージがわかないのですが。
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14世紀後半の勢力分布ですね。当時の明帝国は、世界最強・最大の国家であったと同時に、最も進んだ国家であったと言えるでしょう。この頃のヨーロッパには、世界レベルで見たときに強国なんて存在しません。トルコ帝国が東ローマを滅亡させた時期であり、更にその後のトルコの侵攻に対して、恐れ慄くことしかできなかったのが事実です。そのトルコでさえ、ちょっと前にはチムールが率いるモンゴル軍に一旦は壊滅させられています。そのモンゴルの本体である元帝国を中国本土から駆逐したのが明ですから、その力たるや想像に難くないでしょう(ちょっと極端な言い方をしてますが)。 例として、明の武将(?)が大艦隊を率いて世界中を闊歩しています。ヨーロッパの大航海時代よりも随分前の話です。 この明を以ってしても、中国史上最強ではありません。次の清やだいぶ前の唐の方が強大だったと思います。恐らく、清の前半が最強だったと思います。 最後によく言われる逸話ですが、清末の頃西欧の使節が蒸気機関車などの最新技術を中国の地方官僚に見せた時のハナシです。「そんなものは北京にある。」という反応だったそうです。これは中華思想の現れと思いますが、19世紀末という時期においてこれは荒唐無稽な反応ですが、数千年においてこの感覚は正しかったのです。中国は世界の中心であり、最も進んでいて強い場所であったわけですから。 日本では西欧から見た世界史を教えている、との批判を良く聞き、私も同調しますが、本件レベルのハナシであれば、教科書を見ればわかりますよ。正確な年号を記憶する前に、世紀レベルで、且つ地域レベルで、どこで何があったか、その当事者が誰であたか、をよ~く見てみましょう。きっとピンと来るはずです。
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- ippanpeople
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歴史上世界帝国や、特定地域の経済システムは、数多く存在したそうです。 (たとえばインド洋から東アフリカにかけての沿岸経済圏など) 西欧の歴史がわれわれ日本人の目につくので、西欧だけが世界の中心で あったように錯覚しているだけだそうです。(某雑誌のエッセイで) ちょっと、ご参考までに
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ご回答ありがとうございました。なるほど、高校の歴史を学ぶとどうしてもヨーロッパが中心になってしまいますね。普段学習していると気づかないことですが、そのようなことに気づけて良かったです。どうもありがとうございました。
お礼
お返事していただいてどうもありがとうございます。すいません、ちょっとヨーロッパと明の時代感覚がずれていました。中国では明のあとは清と中華帝国しかないのでどうしても 17,8世紀のようなあとの時代をイメージしてしまうのですが、14世紀となると、ヨーロッパの情勢もだいぶ違いますね。どうも、世紀ごとのイメージが把握できていないようです。大航海の時代の約50年前にもう既に同じような鄭和の南海遠征が始まっていたのですね。ヨーロッパもまだ絶対主義の初期の時代で、まだ国レベルで繁栄していなかったんですね。そういえば、アヘン戦争の前に中国が眠れる獅子と形容されていたことも思い出しました。そういうイメージだったのですね。 お返事どうもありがとうございました。大変参考になりました。