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水エタノール溶液の屈折率にピークがあるわけは?
自分は放射線技師の専門学生なのですが、化学の実験で「エタノール水溶液の屈折率」と言うのをやったのですが、屈折率が80%の濃度をピークにして、90%~100%の濃度になると屈折率が下がってしまうのですが、これはどうしてなのでしょうか? 文献値で調べても、15℃の時0%で1.333 40%で1.359 80%で1.366 100%で1.363 となっています。教えていただけると幸いです。
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- paddler
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亀レスですが、まだどなたからも回答が付いていないようなので、微力ながら回答させていただきます。 (完璧な回答ではなく、定性的な回答で申し訳ありません。) 「エタノール水溶液」の混合後容積が、エタノール濃度によって「元の水の容積」+「元のエタノールの容積」より小さくなる(混合によって容積が減る)ことはご存じですよね? そのため、実際の「エタノール水溶液」の密度は、(水の密度×容積+エタノールの密度×容積)÷(両方の元の容積の和)で算出した値より大きくなっています(例えば下記URL参照)。 単体の屈折率は、水(1.333)よりエタノール(1.363)の方が大きいため、一見、エタノール100%のときに屈折率が最大になりそうに見えます。一方、同じ物質の場合、光の屈折率は基本的に物質の濃度(単位体積中の分子の個数)が大きいほど高くなります。 そこで実際は、混合によって容積が減る率が0%と100%の間で極小値を取る(ウェブで数値表は見つけられませんでしたが、自分でラフな計算をやったら60%vol.辺りが最小で、100%に向けて容積は大きくなります)ため、混合溶液の屈折率は(精密な関数形は分からないのですが)、濃度で単調増加する見かけ上の屈折率を容積の圧縮率で除したような振る舞いをするのではないかと思います。このため、屈折率は100%で最大にならず、その手前の80%で極大となるのだと思われます。