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ベクターとコンピテントセルの相性
大腸菌で組み換えサイトカインを作製しようとしています。 ベクターとコンピテントセルの相性というものはあるのでしょうか? よろしくお願いいたします。
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相性というか、目的に応じたベクターを選択しなければならないのと同様に、目的に応じた遺伝子型をもつ宿主を使うのは当然です。 たとえば、pUCベクターで、blue/wihte selectionをしようというときに、HB101を宿主使ったとしましょう。pUC上にあるlacZ遺伝子の一部と宿主が持っているlacZ遺伝子の一部が補い合って、機能的なbeta-galactocidaseができるのですから、それをもたないHB101を使ったのでは意味がありません。 また、pETベクターでたんぱく質を発現させようというとき、JM109を使った場合を考えて見ましょう。pETシステムでは、T7プロモーターで挿入遺伝子を発現させますが、宿主がIPTGで誘導されるT7 RNA polの遺伝子を持ってる必要があります。JM109では、これまた無意味です。 そのほかにも、たんぱく質を発現させるなら、プロテアーゼの欠損株が望ましいとか、クローニングされた遺伝子がメチル化されると都合悪いから、メチル化欠損株を使うとか、まあ、いろいろあるわけです。遺伝子型からそういうことを自信をもって判断できるのでなければ、ベクターを買うとついてくる宿主菌を使うのが間違いありません。 「説明書には、この宿主を使えと書いてあるけど、、、コンピーテントセル作るのめんどうだなー。そうだ、ディープフリーザーにDH5のコンピあるから、あれ使っちゃえ」なんてのはだめですよ。
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- methyl
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小さなベクターでは同じコンピテンシーの場合でも、大きなベクターサイズの場合、大腸菌の種類 によってコンピテンシーに違いが出てくる場合があります。ただ、ほとんどのコンピテントセルが10数kbpまでは形質転換できます。しかし、組み替えタンパクを作るなら、それ以上に大腸菌の修飾酵素の有無や、タンパクの折りたたみの問題(ほ乳類タンパク発現用に開発された大腸菌など多数あります)などありますので、研究室にある大腸菌について一度マニュアルを見られた方がいいかもしれません。
お礼
アドバイスありがとうございます。 以前プライマーの件についてもアドバイスいただきました。遺伝子工学は奥が深いです(そんなたいそうなことやってるわけではありませんが) すこしずつ勉強していきたいと思っています。
お礼
ご丁寧な返答ありがとうございます。 説明書や本を(イラストレイテッド、蛋白実験プロトコール)を読んでいますがいまいちピンとこなかったものですっきりしました。 遺伝子工学については素人同然なもので大変助かりました。