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個人住宅の雑誌掲載とコンクール応募
設計事務所を通して家を新築し、住み始めて半年になりますが、設計事務所と施主との関係について疑問に思っている事があります。 雑誌への掲載などプライバシーの公表につながるような行為に関しては、必ず事前に私達へ相談した上で、こちらの承諾を得るようにして欲しいとの旨を設計事務所へ伝え、同意してもらっています。 ところが実際には、いつの間にか応募していて、こちらから聞かれたら事後報告してくるような有り様です。 私は、個人住宅はプライバシーの塊ですから、当人が望む以外は設計事務所が独断で第三者へ公表するべきではないと思っているのですが、どうやら建築家という方にとっては、「公表するのは当然」という雰囲気が有るようです。他人の住まいを公表するという事について、設計の仕事をされている多くの方々はどのように認識されているのでしょうか? さらに、雑誌へ掲載したら場合によっては取材料、コンクールへ入賞したら賞金などが入る事もあるでしょう。その建物は施主のお金によって創られたものですから、それがもたらす金品に関しては施主も当然受け取る権利があると思うのですが、実際のところどうなのでしょうか?きちんと報告してもらえるものなのでしょうか? 一部の事だとは思いますが、今回依頼した建築家は殿様商売で、施主の利益よりも自分達の「作品」の評価を何よりも大事に考えていたようで、とても残念に思いました。 建築界における常識を確認したいのに加え、客の幸せのために働く建築家が増えるよう お願いしたい気持ちもあってご質問いたしました。 以上、よろしくお願い致します。
専門家の回答 ( 1 )
- 専門家佐藤 直子(@n-space) 建築士
個人住宅の公表ははじめに取り決めがあれば、 きちんと同意を得た上でするべきですね。 でも、高く評価された建築物になれば資産価値はあがるのでは? 安藤忠雄さんの住吉の長屋とか…。 住宅は住まい手本意であるべきだと思います。 大多数の設計者は施主のために仕事してます。 商業施設であればどれだけお客さんをひきつけられるか、施主に利益をもたらすよう流行る店を考えます。 設計監理業務の約款の雛形です。 8条ご参照ください。 http://www.jia.or.jp/service/keiyakusho/keiyakusho.htm もっとはしょってある約款もありますし、 どの約款で契約なさったかわかりませんが、 その旨明記されていたのであれば、 この先、きちんと対処してもらいましょう。
佐藤 直子(@n-space) プロフィール
一級建築設計事務所を開設しています。住まいに関しては、安全で安心、居心地の良さのほか、動線・収納計画や美しいインテリア、コスパの良さなど、様々なご提案をいたしております。店舗や賃貸物件などでは事業計画...
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お礼
有り難うございます。 今回の家は、終の住み処として大切にしていきたいので、今のところ資産価値にはあまり関心がありません。 ただ、「どうせ建てるなら美しい街の景観として寄与できるものにしたい」とは考えていました。 それが私達の家の公的な存在価値です。 確かに商業建築の場合には目的がはっきりと見えているので、「施主に利益をもたらすための建築」に適っているか否か、設計事務所・施主ともに判断し易いのでしょうね。 私達の家には、気取った言葉が並べられた「コンセプト」が定められ、始終そのための設計をされていたように思いますが、決して外してはいけない個人住宅の本当のコンセプトとは「施主を幸せにする家」のはずです。 >住宅は住まい手本意であるべきだと思います。 まったく同感です。