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shadow bandとは
1D Hubbard modelのスペクトルの数値計算で得られるそうです。いくつかの論文にあたってみましたが、実験系である私(M1)には難しくて、なかなか物理的なイメージが持てず困っています。 初学者が物理的なイメージをもてるような入門的な本があれば、紹介していただきたいです。和洋は問いません。
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ハンドルネームからすると,tcnq さんは有機導体関係の研究をされているのですか? こういうレベルのことであれば, 文献を読みまくって自分で理解するというのが本筋です. 参考文献をつぎつぎさかのぼって調べる,などのことはされたのでしょうか? 高度になればなるほど,誰かに聞いても答は得られません. 私は物理の専門の研究者ですが,この質問に答えられるのは分野が近いという 偶然のために過ぎません. 同じ程度のレベルの話で分野が全く違えば私はお手上げですし, 逆に分野が全く違う物理の研究者にこの質問をしても回答は得られないでしょう. 1次元に限らず,Hubbard model は強い反強磁性的性格をもっています. だからこそ,half filled で t^2/U の最低次までとった実効ハミルトニアンが 反強磁性 Heisenberg model になるのです. もし,完全に反強磁性のオーダーが起きれば, 周期的になりますからバンドが分裂します. 周期的イオンポテンシャルでバンドが分裂するのと全く同じ理屈です. こうなると,バンドギャップが開くなど,元のバンドと形が少し異なります. また,バンドの上下を反転させた形や反強磁性のオーダーの波数だけ 波数がシフトしたバンドが見えたりします. これを shadow band といっています. 文字通り「shadow」というわけです. 完全な反強磁性オーダーがなくても,それに近い状態になっていれば 上の状況に近い状況は起きます. 周期的イオンポテンシャルの場合と決定的に違うのは, 周期性(に近い)を作っているのもバンドを構成しているのも, 電子だということです. 本来同じ自由度ですが,. 反強磁性的自由度と,動き回る自由度とを近似的に分離したモデルもありますね. Shadow band と最初に言い出したのは, 多分 Kampf & Scrieffer (Phys. Rev. B 42 (1990) 7967) と思います. 私は shadow band の話は知っていましたが直接の専門ではないので, 上の文献までさかのぼったのは初めてです. tcnq さんはこういう努力はされたのでしょうか. 私は,自分の学生がこういうことを聞いてきたら 「文献どれくらいさかのぼってどの程度調べたの?」 と聞き返しています. 厳しいことを言うようですが,大学院でまともな研究をやろうと思ったら, 文献を一生懸命調べるなどは当然以前のことです.
お礼
レポートの提出期限が迫っていて、自分ひとりで調べていては間に合わないと思い、他の人の手も借りようという甘えた未熟な考えから質問をしてしまいました。後悔しています。 将来のまともな研究のためには、今回のレポートがどうこうというよりも、研究に対する姿勢から正さなければならないことに気づきました。目が覚めました。ありがとうございました。