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局所コンパクト定理とパラコンパクト性
- 質問文章は局所コンパクト定理(X,O)とパラコンパクト性について述べています。
- 局所コンパクト定理(X,O)を満たすHausdorff空間Xには可算基が存在します。
- 局所コンパクトな空間Xはパラコンパクト性を持ちます。
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局所コンパクトの定義が実は二通りの流儀があって、ひとつは ●任意の点が閉包を取るとコンパクトになるような開近傍を持つ。 というものです。しかしこれが定義だと思うとどうもtakttaさんが書かれていることが自明になってしまうので、恐らくもう一つの定義、 ●各点がコンパクトな近傍を持つ。 なんだと思って書いてみることにします。これらの定義はほとんど同値のように思えますが、少し違うような気がしなくもありません。実際上の定義から下の定義が出てくることは自明です。問題は逆なんですが(おそらくそこがしっくりきていないとこだと思いますが)、いまはHausdorff(T2)を仮定していますので、コンパクトな近傍は特に閉集合になっています。そこでこのコンパクトな近傍の内点をとって(つまり開近傍にしておく)やれば閉包をとってコンパクトになる開近傍が取れたことになります。 これでたぶん疑問は解決されると思いますが、蛇足を覚悟で。 各点のコンパクトな近傍をとりあえず全部集めてきます。Uiは可算基なのだから、どのコンパクト近傍Kに対しても、内点の全体はUiの和集合でかけることになります。(集合の基底の定義より)。だからこのようなUiたちのみを考えれば、それらはすべて閉包をとればどこかのコンパクト近傍の閉部分集合、つまり閉包をとればコンパクトになる開近傍です。これで閉包コンパクトな可算基をとってきたことになります。 上記二通りの局所コンパクトの定義は素直に信じて、状況により使い分けると便利だとは思います。ただその同値性にはHausdorffの仮定が必要だと思うので、注意する必要があると思います。 補足1: Hausdorff空間のコンパクト集合Cは閉集合です。略証を述べると、補集合をGとして、GとCの任意の二点はHausdorff性から分離可能で、まずGの一点xを固定しておき、コンパクト性を使ってxとCを分離する開集合を作ります。今度はxをGの中を走らせて開集合の定義からGが開集合であることが言えます。集合と位相の本にはまず間違いなく載っている定理です。 補足2: コンパクト集合Cの閉部分集合Kはコンパクトです。Kの補集合は開集合です。Cの開被覆を考えます。Kの補集合とCの開被覆を合わせたものもやはりCの開被覆だから、有限開被覆が取れるはずですが、それはKの有限開被覆にも必ずなっています。よってKはコンパクト。これもどの本にも書いてあることです。
お礼
ていねいな説明で疑問がすべて解決いたしました。 ご回答感謝します。