生化学系論文の和訳の添削 その13
QNo.7142475の続きです.今回も,これまで頂いたアドバイスを私なりに解釈して,自然な訳にもチャレンジしました.誤訳していないか,お気づきの点があればアドバイスをお願いします.
(1)The amounts of cyclophilin and G3PDH synthesized using a microreactor array chip (Lane ) were smaller than those by RTS 500 (Lane 2).
(1)マイクロリアクターアレーチップを使用したサイクロフィンとG3PDHの量(レーン3)はRTS500によるそれら(レーン2)より少なかった.
自然な訳:マイクロリアクターアレーチップで合成したサイクロフィンとG3PDHの量(レーン3)はRTS500(レーン2)で合成した場合より少なかった.
(2)This was probably caused by the adsorption of cyclophilin and G3PDH onto the PDMS wall, just as in the case of the band of 20 kDa in the A-FABP synthesis.
(2)これは恐らく,サイクロフィンおよびG3PDHのPDMS壁上への吸着によって引き起こされた.そしてそれはA-FABPの合成における20kDaのバンドのケースと同様である.
自然な訳:これはサイクロフィンおよびG3PDHがPDMS壁上への吸着されたことによるものと推定される.これはA-FABPの合成における20kDaのバンドのケースと同様である
(3)The results raise the important issue of the anti-adsorption coating that prevents proteins from adsorbing onto the PDMS surface.
(3)この結果はPDMS表面(上)の吸着から蛋白質の吸着を防ぐ抗吸着コートの重要な問題を提起する.
自然な訳:これらのことから,(マイクロリアクターアレーチップの)PDMS表面に蛋白質が吸着することを防ぐ抗吸着コートの必要性が提起される.
(4)The anti-adsorption coating must be enhanced in further development to obtain a better collection rate.
(4)抗吸着コーティングは,よりよい回収率を得るために将来の開発において高められるだろう.
自然な訳:今後,(蛋白質の)回収率の回収率を高めるために抗吸着コーティングが検討されるだろう
(5)For example, a phospholipid polymer of 2-methacryloyloxyethyl phosphorylcholine (MPC) copolymer reduces adsorption of protein21 and a fluorocarbon coating with very low surface energy will be a possible candidate to solve or reduce the problem above.
(5)例えば,2-メタクリロキシエチルホスホリルコリン(MPC)の共重合体のホスホリピドポリマーは蛋白質21の吸着を限定する.また非常に低い表面エネルギーの過フッ化炭化水素は上述の問題の解決あるいは改善(縮小)を可能にする(だろう).
自然な訳:例えば,2-メタクリロキシエチルホスホリルコリン(MPC)の共重合体のホスホリピドポリマーは蛋白質21の吸着を改善し,低表面エネルギーである過フッ化炭化水素は上述の問題の解決あるいは改善を可能にすると考えられる.
(6)The detectable amounts of proteins were produced by a microreactor array chip even when protein adsorption problems occurred.
(5)蛋白質の吸着が起こったときでさえ,マイクロリアクターアレーチップにより検出可能な量の蛋白質を合成することができる.
自然な訳:蛋白質の吸着が起こる現状でも,マイクロリアクターチップは検出可能な蛋白質を合成できる.
(6)Therefore, we presume that the microreactor array chip can synthesize to examine many kinds of other proteins and that they can be incorporated into the present or some future assay methods.
(6)このため,我々はマイクロリアクターアレーチップが多くの他の蛋白質を検査するための合成ができると推定でき,それらは現在あるいは将来のアッセー法に組込可能である.
自然な訳:以上のようことから,マイクロリアクターアレーチップは他の多く種類の蛋白質を検査するための合成ができると推定でき,現在あるいは将来のアッセー法に組込可能なものである.
お礼
ご回答ありがとうございます。 濃度を振ってみてどの程度までが許せる範囲か調べてみようと思います。 ビーズ法、勉強します。なかなか便利そうですね。
補足
とりあえず薄い濃度で吸着をためしてみました。 5μg/ml、2.5μg/ml、1.25μg/ml、0.625μg/ml、0.3125μg/ml、0.15625μg/mlまでではpositiveのものはnegativeの5倍程度の吸光度がでました。実際のスクリーニングには0.3125μg/mlくらいで使ってみようか、と思っていますが、いかがでしょうか。