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ヒトの虹彩の色の遺伝形質
以前、高等学校でヒトの虹彩の色の遺伝形質について、 褐色と青色では褐色が優性だと「言われている」と習ったのですが、 最新の研究ではどうなっているのでしょうか。 ヒトゲノムの解読も終了したようなので、新しい研究成果が出てないのかな~、と思い質問しました。 ご存知の方、回答よろしくお願いします。
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虹彩の色は、含まれるメラニンという色素の量によって決まります。メラニンがたくさんあれば濃い色、少なければ緑あたり、もっと少ないと青、まったくメラニンを作れないといわゆるアルビノで、めんたまの向こう側の血管が見えて赤色になります。 また、メラニンを作る細胞が眼の中にはあるんですが、生まれたての赤ん坊などでこの細胞が未熟だったりすると、この細胞が成熟するに連れてメラニンの量が変わり、目の色が変わるように見えることもあるんですって。 大まかに言うと、Brown/Blueの遺伝子と、Green/Blueの遺伝子が別々の染色体上にあります。これはそれぞれ左側に書かれている色のほうが優勢です。さらに、BrownはGreenに対して優勢です。 したがって、Brownが一個でもあれば虹彩はBrown、BrownはなくGreenが一個でもあれば虹彩はGreen、BrownもGreenも持っていなければ虹彩はBlueというのが一般的な(というか簡単な)考え方だそうです。 しかし、実際にはこの考え方から外れる虹彩の色を持つ人も生まれるそうで。虹彩の色に関与している可能性があるといわれる遺伝子は多数発見されており(20くらいか?)、そちらのほうの関与もあるんだろうかということらしいです。 ヒトゲノムの解読は済みましたが、まだまだ未解明な部分が多いんです。われわれが現時点で知ることができるのはゲノムのDNA塩基配列だけで、どの領域が遺伝子なのか、あるいはその遺伝子産物がどのような働きをするかなんてのは、すでに機能の知られているものとの比較で予想することはできても、はっきりということはできないんですね。 ご質問に対する答え以外の部分が多くてすみませんでした。参考URLにあげましたのは、ある論文で、虹彩の色決定に関係しそうな候補を挙げている表です。よろしかったらどうぞ。
お礼
回答ありがとうございます。 茶/青と緑/青の複対立遺伝子、とも言い切れないんですね…。 遺伝の研究はまだまだこれからですね!