絶対分析とは貸借対照表と損益計算書に記載されている金額そのものを使って分析をする方法です。使い方の例でいえば、「A社とB社を比べて、A社のほうが売上高が多い」というような方法が絶対分析です。この場合、A社とB社が同じ規模の企業であれば、この比較に意味があるのですが、全く規模が違う企業であれば、分析そのものの意味がありません。したがって、通常、会計学(経営分析)のテキストなどでは比率分析の方法が解説されています。
比率分析とは例えば売上高利益率など、規模の影響を取り除いて分析することができます。A社は売上高1億円、利益500万円、B社は売上高5000万円、利益500万円としましょう。この場合、絶対分析を行うと、A社のほうが売上高が多いためにA社が良い成績を上げていると評価されるか、両者ともに利益が同じであるために、成績は同じであるという結論が出てくることになります。しかし、比率分析を行うと、A社の売上高利益率は500万円/1億円=5%、B社の売上高利益率は500万円/5000万円=10%となり、B社のほうが優秀であるという結論が出てくることになります。
したがって、絶対分析と比率分析は、何を目的に企業の経営(財務分析)を行うのかによって使い分けることが必要です。
また、構成比率とは貸借対照表と損益計算書のそれぞれの項目が全体の何%を占めるかということを表します。貸借対照表の場合は資産合計額(総資産額)が100%で、そのうち現金がなん%、棚卸資産が何%、有形固定資産が何%という具合に表されます。
損益計算書の場合は売上高が100%で、そのうち売上原価が何%、利息が何%、利益が何%という具合に表されます。
お礼
具体例をつけていただき、とてもわかりやすかったです!! この間に自分で調べたものと合わせて理解することが出来ました。 ありがとうございました!!!