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”無さ過ぎる”って?
・・・が無さ過ぎる。等とよく聞いたり私自身も普通に使っていたのですが、あるアメリカ人が書いた日本語の本の中に、「どうしてもこの”無い”と言う言葉に”過ぎる”がつく理由・意味が理解できない。例えば”あり過ぎる”であるなら物などにしても必要以上にある様子が考えられるけれど、”無い”はその時点で0なのだから、それに程度ともとれる”過ぎる”がどうしてつくのだろう?」と言うような部分がありました。 このように言われてみると「なるほど、確かに・・」と感じてしまう私です。 この言い方って正しい正しくないで言えば日本語としてどうなのでしょう? どなたか言葉(国語?)に詳しい方いらっしゃいませんか?
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「知ら無さ過ぎる」はもともと「…知ら無過ぎる」ですが、品詞分解すると、動詞「知る」の未然形「知ら」+否定の助動詞「ない」の語幹「な」(+名詞を作る接尾語「さ」)+動詞「過ぎる」の接尾語的用法と見られます。 まず、「節度がない」では形容詞であり、「知らなさすぎる」では助動詞であり、「はしたない」「滅相もない」では接尾語になっているというように、ただ「ない」が付くからと一緒くたに思い込まず、それぞれの構文上の役割を辞書に当たって確認されてはいかがでしょう。 ****** …過ぎる:物事が適当な度合いを越える。過度になる。動詞の連用形や形容詞・形容動詞の語幹につけて用いることも多い。「冗談が過ぎる」「太り過ぎる」。 …なすぎる:…しないという程度がはなはだしい。なさすぎる。「物を知らなぎる」 (「国語大辞典」小学館) ****** ここから「やりすぎる」「やらなさすぎる」も、共に「やる」という「度合い degree」「節度 moderation」「期待(想定)値 expectancy」が、片やあまりに過剰であり、他方はあまりにも希薄であり欠けているということで、いわば"over-doing"と"under-doing"とでも類比できるでしょうか。 A#6さんのご指摘の通りでしょうね。 なお、A#5さんが触れている「無い頻度が非常に多い」というニュアンスでも最近は転用されているようですが、この場合は「商品(の入荷量や入荷頻度)が<少>なさすぎる」といった意味の省略形になるのでしょうね。
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ここでの「無い」は「存在しない」の意味ではなく 「欠如している」や「不足している」の意味に捕らえて、アメリカ人に説明するんでしたら、 ここでは「not exist」の意味ではなく「be insufficent」であり、「無さ過ぎる」で「be too insufficient」になるんだと説明すれば納得してくれるとは思いますけど。 また、#5さんが言及された「無い場合が多すぎる」なら「too often」を使って表現できます。 英語のlackingにも「全く無い」のと「不足している」の両方の意味があります。 それから #3さんが引用された「君は物事を知らなさ過ぎるね」は微妙に違うんです。ここでは「ない」が 不在の「ない」ではなく 否定の「ない」なんです。
お礼
回答ありがとうございます。自分の国の言語で生活してきた人が他の言語を堪能といわれるくらいになっても、話す上では問題が減るでしょうが、やはり深い所まで考え方を切り替えるのは難しい事なんでしょうね。 私はLAに在住しているのですがこのテーマ以外の意味合いや考え方などについて諸外国の人たちと話す時、その説明の難しさを常に感じています・・(恥かしながら私はまだまだ英語を理解できていません・・)ただ、それらの違いが外国で生活する楽しみの一つでもあるのでしょうね! 参考にさせて頂きます。
- taichi_kun
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すみません。正しい、正しくないに関しては回答できないのですが(あまり正しい使い方とは思えませんが)、 私も時々「無さ過ぎる」を使うことがあります。 私が使うのは、主に”無い頻度が非常に多い”、つまり以前あるスーパーで買った商品がまた欲しくて、そのスーパーに時々行くのだけれど、「あ~、また今日も置いてなかった」という感じで、ため息混じりに使うケースと、 (この場合は0である頻度が過ぎるということで、アメリカの方が指摘されるのとはちょっと違う使い方かな?と思います) 「君は常識が”無さ過ぎる”」という感じで、0とは言わないが、非常に低いレベルにあるという使い方の2通りがあるように思います。 後者の場合は、限りなく0に近いというニュアンスです。 本来なら、「無いことが多過ぎる」、「常識が欠け過ぎている」などと表現すれば多少はましになるのでしょうけど、それほど固い喋り方をする必要のない場面ですし、きちんと意味は伝わりますから、皆が使えば怖くない の類でしょうか。これも言葉の乱れと言えばそうかも知れませんが^^;
お礼
回答ありがとうございます。そうなんですよね、私も同じような使い分けをしていたなぁ~と改めて思いました。「本来なら・・」以降に書かれているように違和感のない言い回しがあるのに、使い易いからなのか? そう言った意味では語彙?言い回しともにだんだん少なくなっていってる気がします・・
- nemosan
- ベストアンサー率22% (582/2598)
言葉(国語?)に詳しいわけではないですが(笑) 例えば 「水や食料の備蓄が無い」 「消火器を常備して無い」 「非難場所を確認して無い」 「緊急時に持ち出す貴重品をまとめて無い」 「建物の補強が無い」 等々と「無い」が過剰な場合があるので 災害に対し危機感が「無さ過ぎる」と言うのでは?
お礼
回答ありがとうございます。やはりこの「無い」に頻度?量を持たせる考え方は日本人独特な物なのでしょうか・・
これは日本語独特の強調と考えたらいいのではないかと思います。「無い」で充分意味が通じるところに「過ぎる」を加えて「無い」ことを強調する用法だと思います。 欧米語の強調もどれぞれ習慣的な表現が各国語にあります。理屈で考えると混乱してきます。例えばNobody knows what happened(何があったのか誰も知らない)などはずいぶんおかしな発想です。誰も居ないなら(存在しないなら)知りようがないことは当り前で、知っているかいないかは、存在する人を対象とすべきで、無い人 が知っているという発想は日本人には出来ません。 「君は物事を知らなさ過ぎるね」は「君は物事を知らないね」を単にオーバに言っているに過ぎないと思います。如何でしょうか?
お礼
回答ありがとうございます。参考にさせていただきます。
- Ichitsubo
- ベストアンサー率35% (479/1351)
英語において、無いというのは全くひとかけらもないことを言うのに対し、日本語のないは足りないこと、少ないことを含んだ無いです。英語で言うならfewやlitteでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。確かにその辺の考え方の基本的な違いに悩まされています・・
本来の活用形の法則に「忠実に」従うと、「無さ過ぎる」の「さ」は余計だと思います。→「無すぎる」 濃い→濃すぎる とはいっても、濃さ過ぎるとはいいませんから。 話し手の、無いということを強調したい気持ちが現れた使い方だと思います。いずれにしても、比較的新しい表現だとはおもいますが、「ガソリンが完全に無くなった」の「完全に」が不要かと言われれば、どうでしょうか。
お礼
早速の回答ありがとうございます。参考にさせて頂きます。
お礼
詳しいご回答どうもありがとうございました。 皆様の御回答、ご意見ともに参考にさせて頂きます。