- ベストアンサー
田子の浦ゆ の読み方
和歌の 田子の浦ゆ の読み方を平仮名でお教え下さい。 コミック ちはやふるでは、田子の浦に になっています。 最初は誤植かと思ったのですが、数回記述があるのでそうじゃないような。 もしかして書道の達人が書くと、に が ゆ に見えるとか? 小学生の頃、あかよろし を あによろし と読んで母親に大爆笑されたので気になってます。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
「田子の浦ゆ」の読み方をひらがなで書くと「たごのうらゆ」です。 「ゆ」は経由を意味する格助詞だそうです。 >『万葉集』の形だと、「ゆ」は動作の経由する場所を示す格助詞であるから、https://kobun.weblio.jp/content/%E3%81%9F%E3%81%94%E3%81%AE%E3%81%86%E3%82%89%E3%82%86 確かにちはやふるで扱う百人一首では「田子の浦に」となっています。 これはなぜか?というと、もともとの和歌は万葉集(759年から780年とみられる)に収められている山部赤人(やまべのあかひと)の句です。 これを選者の藤原定家が百人一首(1235年ごろと見られる)に取り上げた時、この格助詞はすでに消滅して使われなくなっていたんですね。 そのため、藤原定家が手を加えて改作した、とされています。 こちらのブログにも詳しいです。 >古文業界?では結構有名な話なので知ってる方も多いと思いますが、 順を追って解説していきましょう。 >そもそも、なんで同じような微妙に違うような歌があるのかってゆうと、 >最初に山部赤人(やまべのあかひと)さんが読んだ「田子の浦ゆ~」の歌を >藤原定家(ふじわらのていかorさだいえどっちも正しい)さんが「田子の浦に~」 って直した 「田子の浦ゆと田子の浦にの違い」古文自動翻訳研究センター https://kobun.blog.shinobi.jp/%E5%8F%A4%E6%96%87%E7%BF%BB%E8%A8%B3%E8%A3%85%E7%BD%AE/%E7%94%B0%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%B5%A6%E3%82%86%E3%80%80%E3%81%A8%E3%80%80%E7%94%B0%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%B5%A6%E3%81%AB%20%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84 この違いがあるのです。 そのうえ実は、もともとの山部赤人の歌は 「田子の浦ゆ うちいでて見れば 真白にぞ 富士の髙嶺に 雪は降りける」 であり、藤原定家が改作して百人一首に収めたほうは 「田子の浦に うちいでて見れば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ」 と、けっこう変えちゃっているんです! これにより意味も少し変わっています。 山部赤人の歌では「田子の浦からは富士山は見えない(通過した後で見えている富士山を詠んだ動きと時間経過のある歌)」、 定家の手に入れたバージョンだと「田子の浦から富士山が見える(たどりついて田子の浦から見たら富士山見えた)」、 という違いがあります。 当時の人だから、定家自身が歴史に名を残す高名な歌人だから、だからできたことじゃないでしょうか。 もし現代人が「戦国時代の言葉づかいわかんないからちょっと意味変えちゃお」をやったら、たとえ有名な研究家でも炎上間違いない気がしますから。
お礼