- 締切済み
光の速度と速度の合成
アインシュタインの相対性理論の入門書を読みましたが「当時”光の速度が光源の速度と無関係に一定である”ことの説明に窮した」とありました。光が波の性質を持つことは既に知られていたし、音波や水面の波は、それらの波を発生する物体の速度と合成されないことは簡単に観測できたと思います。なぜ、光についてのみ物理学者の興味をひいたのでしょうか
- みんなの回答 (10)
- 専門家の回答
みんなの回答
- ddtddtddt
- ベストアンサー率56% (180/320)
#5さんが仰られているように、自分も、 >・・・それはおそらく「光源の速度」ではなく「観測者の速度」か「光源や観測者の速度」の間違いか、或いは「光を伝播させている媒質に対する光源の速度」の事ではないかと思います。 それは光源の速度を、どうやったら測定できるかを考えてみればわかります。現実にできる事は、光源と自分との相対速度の測定のみです。もし光が媒質(エーテル)を伝播し、伝播速度が音波や水面の波のように光源の速度と無関係であっても、それはどうやったらわかるでしょう?。ここで光の速度は、 >媒質の誘電率ε、媒質の透磁率μと置くと、電磁波の速度をcは c=√{1/(ε×μ)} という公式で表す事が出来ます。 というように、一種の物質定数で決まるものであって、質量のようにそれらの物質定数は自分や光源の速度によって変わるわけがない、と考えられていました。 媒質(真空)の誘電率ε,透磁率μがそういうものだというのは、それは今もそうですが、実際これは「光の伝播速度が、音波や水面の波のように光源の速度と無関係」である事の根拠でした。 とすれば、光の伝播速度が光源の速度と無関係である事を確認するには、以下しかないと思われます。 (1) 自分と光との相対速度を測ってみる。 (2) もしそれがc=√{1/(ε×μ)} と違っているなら、自分がエーテルに対して動いている。 (3) 違っていなかったら、自分はエーテルに対して動いていない。光源は動いているが、光の伝播速度はそれと無関係な事が実証された。 ことになります。しかしここに#5さんの仰る、もう一つの可能性があります。「エーテルが動いていた」という可能性です。 エーテルが動いていたかどうかは、(1)~(3)しかできないとすれば確認するすべはありません。しかしエーテルが動いていると考える理由もありませんでした。 エーテルは宇宙全体に対して静止ていると考えられました。地球から全天の星々を観測すると、それらの平均運動は静止しているように見えたからです。これを「エーテルに風は吹かない」と言います。逆に言えばエーテルに風が吹いたとすれば、それはエーテルに対する地球の相対運動が原因であり、風を吹かせているのは地球の運動のせいです。 もう一歩進めましょう。エーテルが宇宙全体に対して静止しているのであれば、それは宇宙全体とともにある絶対静止系です。全ての運動の「真の速度」は、エーテルとの相対速度を観測する事によってわかり、それは絶対速度になります。さっきの話からそれは、自分と光との相対速度を測ればわかるはずです。もしその相対速度がc=√{1/(ε×μ)} と等しかったら、地球は宇宙全体に対して絶対静止している事になります。そしてそれは、余りにも出来過ぎた偶然と誰もが思いました。 だからマイケルソン・モーリーの実験で光との相対速度にcからのずれが見つからなかった時、誰もが「どえれぇ~驚いた!」んですよ(^^;)。光速度不変の原理は、こう言った方がより正確と、自分は思います。 ・観測者と光の相対速度は、観測者の運動状態によらず常に不変. ちなみにマイケルソン・モーリーの実験は100年以上も前の精度の悪い実験だから、そんな粗悪な実験結果をもとに組み立てられた相対性理論なんか信用できない!、といった類の反相対論板もけっこうありますが、そういう原理に直結する基礎実験こそ繰り返し追試されます。今では電子機器を最大限に使用して、100年前の100万倍も精度が上がっていますが、いまだに光速度不変の原理は反証されていません(^^)。
- kagakusuki
- ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.5です。 >結論は 媒質がなくても光は伝搬していく のか 時空を媒質として光は伝搬していく ということか それは媒質という“言葉の定義”をどのようなものにするのかという事によって異なります。 物理学における「媒質」とは「(振動等の)物理的な変化を伝える物質」の事です。この定義を採用した場合には、時空は物質ではないため、 >媒質がなくても光は伝搬していく という事になります。 一方、自然科学の分野以外の世間一般で「媒質」という言葉を使う場合における「媒質」という言葉の定義では、「波を伝える物質や空間」という具合に「空間」を含める場合もあれば、物理学におけるものと同様に「空間」を含めない場合もあります。 「媒質」という言葉の定義として「波を伝える物質や空間」という定義の方を採用した場合には >時空を媒質として光は伝搬していく という事になります。 >重力波が観測されたそうですが、光の速度は重力波の影響を受けないのえしょうか 重力波は時空の膨張・収縮の振動が横波として伝播して行くものです。 横波ですので進行方向と平行な方向には振動しておりませんから、重力波と平行に進む光の速度には影響しません。 一方、伝播する重力波と途中で交差する光の場合、光の波の各部分の内、重力波の波の位相が「時空が伸びる」時に通過する部分は速度が増す事によって波長が長くなり、重力波の波の位相が「時空が縮む」時に通過する部分は速度が遅くなる事によって波長が短くなります。
補足
ありがとうございました。
- m5048172715
- ベストアンサー率16% (860/5261)
動きが、自動車やゴルフボールなど、光速より遙かに遅い運動である場合、運動はニュートンの運動方程式とほぼ同じになる。 ところが速度が光速あるいはそれに近くなってくると、観測者ごとに時間の流れが違ってくるのだよ。
補足
回答に感謝します
- vgemash
- ベストアンサー率51% (24/47)
光の速度が光源の速度と無関係に一定であることは、アインシュタインの特殊相対性理論によって説明されましたが、その考え方が当時の物理学者たちにとって驚くべきものであった理由はいくつかあります。 まず、光は電磁波であり、電磁波は、電気と磁気の場の相互作用によって生成されるものであることが知られていました。しかし、当時の物理学者たちは、電磁波の伝播速度が光源の速度とは無関係に一定であることについて、理解を持っていませんでした。これは、当時の物理学において、物体の速度と媒質の速度が一致していることが前提とされていたためです。 また、音波や水面の波は、物体が媒質を通じて伝搬するものであり、その伝搬速度は媒質の性質によって決まります。一方、光は媒質を必要としないため、光がどのような物理現象によって伝搬しているのかという点が不明でした。 さらに、当時の物理学者たちは、光速度が一定であることに対する直感的な理解が持てなかったことも理由の1つです。物体の速度を合成することについては、古典力学においては既に知られていましたが、光が波動として振る舞うことにより、光速度の合成が古典力学による合成とは異なる方法で行われることが明らかになりました。 このような状況下で、アインシュタインが光速度が光源の速度とは無関係に一定であることを示したことは、物理学のパラダイムシフトを引き起こし、現代物理学の基礎を築くことになりました。
補足
>物体の速度と媒質の速度が一致していることが前提 例えば、水面の波が伝搬するときには水の流れは生じません。理想的なモデルでは、水の分子は同じ範囲をクルクルと回っているだけです。伝搬するのは、水面の上下運動です。波と媒質の速度は一致していません。この現象が当時、知られていなかったのでしょうか
- head1192
- ベストアンサー率20% (162/786)
媒体の存在によって速度が一定になるという説も根強かった。 むしろ優勢だった。 エーテル説である。 しかしマイケルソン・モーリーによりエーテルの存在は否定された。 媒体によるのでなく「空間(現在では時空)を伝わる光の波そのものにそういう性質がある」のである。 これを説明するのは想像を絶する。 人間の感覚を超えているからである。 特殊相対論から100年経った現在の人間でも、これを直感的に理解することは困難である。 「ではどんな理由によりこの宇宙の時空は光速度一定なのか」 光速度一定はアインシュタインによる仮定であり特殊相対論の指導原則である。 アインシュタインはその理由を説明してもいないし証明もしていない。 指導原理とは理論を貫くもっとも根本の原理でありながら証明が不可能な現象のことである。 「なら俺が明らかにしてやる」というのは自然科学を追究する者としては当然の思考だと思う。
補足
エーテルは 物質ではなく 時空の性質である ということかな・・・ >「なら俺が明らかにしてやる」というのは自然科学を追究する者としては当然の思考だと思う。 俺には無理。でも死ぬまでに そのような学説に出会いたい
- kagakusuki
- ベストアンサー率51% (2610/5101)
>「当時”光の速度が光源の速度と無関係に一定である”ことの説明に窮した」 という説明における「光源の速度」という部分に関してですが、それはおそらく「光源の速度」ではなく「観測者の速度」か「光源や観測者の速度」の間違いか、或いは「光を伝播させている媒質に対する光源の速度」の事ではないかと思います。 19世紀、マイケル・ファラデーが幾何学的考察から見出した電磁力に関する法則を、ジェームズ・クラーク・マクスウェルが方程式(マクスウェル方程式又はマクスウェル-ヘルツの電磁方程式)の形でまとめ上げると共に、「電場と磁場の振動が波の形で伝播して行く」という電磁波の存在を予言しました。 マクスウェル方程式を基に計算すると、電磁波の伝播速度を求める事が出来、媒質の誘電率ε、媒質の透磁率μと置くと、電磁波の速度をcは c=√{1/(ε×μ)} という公式で表す事が出来ます。 これは「電磁波の伝播速度は誘電率と透磁率によってのみ決まり、光源の速度や観測者の速度には影響されない」という事を示しています。 質問者様は >音波や水面の波は、それらの波を発生する物体の速度と合成されないことは簡単に観測できたと思います。 と述べておられますが、それはあくまでも空気や水などといった波の媒質が、観測者に対して静止している場合に限っての話であり、例えば風が観測者から見て光源がある方向へ吹いている場合には、観測者から見た音波の速度は遅くなりますし、風向きが逆であれば速くなります。 そのため、マクスウェル方程式が示す電磁波の速度も電磁波を伝播させている何らかの媒質に対する相対速度だと考えられました。 そこで脚光を浴びたのが、17世紀にルネ・デカルトが唱え始めた「エーテル理論」です。 当時は、水面の波が伝わるためには水が必要で、音波が伝わるためには空気などが必要であるのと同様に、波が伝播するためには何らかの媒質が必要であると考えられていて、光も波である以上、何らかの媒質の振動が伝播して行くのが光の正体であるとされていて、その光を伝播させている理論上の媒質は「エーテル」と名付けられました。(後年、アインシュタインの特殊相対性理論により、エーテルの存在は否定されました) エーテルは幾らでも細かく分割出来る流体で、宇宙全ての空間に連続して充満していて、普通の物質とは相互作用しないという性質を持つため密閉された真空容器の中にも存在する事が出来(容器の壁に影響されずに通り抜ける事が出来)、真空ポンプで排出される事もないと考えられていました。 このエーテルの実在を証明するための実験がアルバート・マイケルソンとエドワード・モーリーによって行なわれました。 地球は太陽の周りを円を描いて公転しているため宇宙に満ちているエーテルの中を移動している事になります。 それは地球上から見た場合、地球に対してエーテルが移動しているように見えるという事であり、エーテルが地球に対して静止していないという事は、地球上で光の速度を測定すると、一定の距離の間を地球の公転方向と平行な方向に往復する光の平均速度は、同じ距離間を地球の公転方向と直交する方向に往復する光の平均速度よりも遅くなる筈ですから、東西方向に往復する光の速度と南北方向に往復する光の速度に差がある事を検出すればエーテルの存在を証明する事になるわけです。 ところが実験を行った結果、東西方向と南北方向では光の速度に僅かな差が見られたものの、測定された速度の差は地球の公転速度の数十分の一に過ぎず、地球の公転速度による影響で生じる筈の差はありませんでした。 最初の実験で地球の公転速度による影響を検出出来なかった事から実験装置の改良を重ねて長期に亘って(つまり異なる季節でも)同様の実験が繰り返されましたが、やはり地球の公転速度による影響があると言える程の差は検出されませんでしたから、「宇宙の中のエーテルは、地上の風のように、元々流れがあって、実験した日の地球の移動方向と速度と、偶然にもエーテルの流れる方向と速度が一致していた」という可能性もありません。 そのため、 「地球上のエーテルは、地球の動きに引きずられて地球と共に移動している」 とか 「測定装置などの物体は、エーテルの流れの風圧によって、エーテルが流れる方向に(エーテルの流速に比例した比率で)圧縮されて短くなるため、東西方向と南北方向で光が往復するのに要する時間に差が生じ無かった」 などといった屁理屈にも似た仮説も唱えられましたが、エーテルは普通の物質とは相互作用しないという性質を持つと考えられていたため、エーテルが測定装置の長さ寸法に影響を与えたり、地球の動きに引きずられたりするとは考え難く、「実験結果がエーテルの存在を支持する事が出来なかった事」を説明する事は出来ませんでした。 そうするとエーテルの実在は怪しいという事になります。 然りとて「光の伝播はエーテルによるものではない」としてしまうと、今度はマクスウェル方程式から導かれる 「電磁波の伝播速度は光源の速度や観測者の速度には影響されない」 という結論における「『電磁波の伝播速度』とは何に対する速度なのか」という事を説明する事が出来なくなります。 そのため当時の物理学者達は「“光の速度が光源の速度や観測者の速度とは無関係に一定である事”の説明に窮した」わけです。 【参考URL】 エーテル (物理) - Wikipedia https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%AB_(%E7%89%A9%E7%90%86) マイケルソン・モーリーの実験 - Wikipedia https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%AE%9F%E9%A8%93
補足
>何らかの媒質の振動が伝播して行くのが光の正体である 結論は 媒質がなくても光は伝搬していく のか 時空を媒質として光は伝搬していく ということか 言葉遊びめいてきますが・・・・ 重力波が観測されたそうですが、光の速度は重力波の影響を受けないのえしょうか
- fujic-1990
- ベストアンサー率55% (4505/8062)
相対性理論はよく分かりません。質問をもって質問に答えるようで恐縮ですが、「光の速度が光源の速度と無関係に一定である」という理解が間違っていたから説明に窮したのではないでしょうか? > 音波や水面の波は、それらの波を発生する物体の速度と合成されない のですか? 救急車のサイレン音の変化を説明するときあげられるドップラー効果はなぜおきるのでしょう。音が高くなったり低くなったりするのは、音の速度と救急車の速度が合成された結果なのではないですか? また最近「A恒星の光の色に変化(赤への変移?)が見られるからそのA星は地球から遠ざかっていることになる」とかの説明を見た気がします。私の理解不足、記憶違いでしょうか?
補足
ドップラー効果は周波数が変化するのですが、波の速度は変化しない、と私は理解しています。違うかな?
まず光は真空中を伝わりますが、音波や水波は真空中では伝わらず媒質に依存します。 例えば流れの早い川に波を発生させたとしたら流されますが、川の中で光を発生させたとしても流されません。 それと音波や水波はただの物質の振動や移動であり、光は光子を発生させています。
補足
>光は光子を発生させています それが、光に、速度の合成測が成り立たない理由になるのですか
- AsarKingChang
- ベストアンサー率46% (3467/7474)
>なぜ、光についてのみ物理学者の興味をひいたのでしょうか 単純に、それ自体に速度があること自体が当時の考え方で 違和感があったからでしょうね。 私の間違った高速ギャグ! 完全に壊れて止まっている時計の針を見て一言 「はっ!早い!」
補足
光に有限の速度があることが不思議だったのですか?
- m5048172715
- ベストアンサー率16% (860/5261)
光には時間の流れが関係するから。
補足
時間の流れに関係しない運動があるのでしょうか
補足
「どえれぇ~驚いた!」 ・観測者と光の相対速度は、観測者の運動状態によらず常に 不変 ありがとうございます。