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散逸構造の社会科学的意義とは?
- 散逸構造とは、非平衡状態のシステムが内部的なゆらぎによって常に境界を超えることを指します。
- 境界のテストは通常は無意味ですが、一定の状況下では、最も弱い摂動がシステムの流動性と結びついて予期しない軌道に導くことがあります。
- しかし、この文章中の「boundary testing」と「peripatetic tendencies」の具体的な意味については明確ではありません。
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どうも、2回目の回答です。 > peripateticはfluctuation(揺らぎ)の言いかえな > のでしょうか システムが静的(statinary)でなく、動的で変化を好む というくらいの意味でしょうか。摂動(perturbation) がシステムが静的なら減衰してしまうが、システムの 動的で変化を好む傾向によって増幅されるというくら いの意味だと思います。 > ・要素の相互作用は絶え間がなく、非線形的であり、 > その基礎となる情報は相対的に局所的な範囲を越え > たものである > ・複雑系が平衡から遠く離れた状態の下で働く理由 > の一つは、一つ一つの要素が「局所的」な情報源に > しか反応しないことにある システムをあえて3段階に分類すれば 1)平衡系(時間変化なし静的) 2)線形非平衡系(平衡系にほど近い線形応答領域) 3)非線形非平衡系(ときに複雑系とよばれる) となります。 上の文章では相互作用が非線形で(つまり非線形非平 衡系)では、「重ね合わせの原理」が適用できないの で一部を(局所的に)見るだけではシステム全体でお きていることがわからないといいたいのだと思います。 仮にシステムが線形であれば、局所的に得られた解の 足し算で全体を再現できるので、システムの情報は局 所的にあるといえるが、非線形系ではそうはいかない ということです。 下の文章では、システムが局所的な相互作用しかもた ないので、複雑系となるための条件として平衡状態か ら離れている必要がある(平衡状態に近ければ線形応 答領域となり非平衡統計力学のテクで扱えるので複雑 系とはよばない)といっています。 ひらたくまとめていいますと、 相互作用が局所的だとして 複雑系であるためには平衡から離れていた非線形領域 である必要があり(これが下の文章の意味)、 複雑系の本質は何かというと「部分から全体を予想で きない」ことである(これが上の文章の意味)。 この手の文章を翻訳するのは、なかなか難しいですね。
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- onakyuu
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平衡系では部分的にわずかに摂動を加えても全体に 影響は及ばないが、非平衡系ではそうではないと著 者はいっています。 容器に入った水(たとえば1000g)が平衡状態なら、 その中心部分(たとえば1g)で温度がわずかに (たとえば0.1度)上昇したとしてもその表面に現 れる温度変化(0.00001度)はほとんど無視できる でしょう。すなわち内的揺らぎによる変化を表面 (boundary)では計測(probe)できないのです。 ところが、非平衡系(厳密は非平衡の非線形領域) ではこのようなわずかな違いが表面に如実にあわら れる場合があります。最後の文で流れる水(Flux) に乗って摂動(perturbation)が増幅し、思いがけ ない軌道(trajectory)を描くことになるかもしれ ないといっております。このような現象は「カオス」 とよばれています。(いわゆる「バタフライ効果」?) 書かれている内容は多少不正確なので細かいところ は気にしなくてもよいのではないでしょうか。 二語の訳についてはよいものが思いつきません。
補足
丁寧な解説をいただきありがとうございました。実は今行っている翻訳にこの論文を引いている箇所があり、どう訳してよいものなのか思い悩んでいるところなのです。peripateticはfluctuation(揺らぎ)の言いかえなのでしょうか。この箇所を保留して訳を進めてきたのですが、そろそろ締め切りに近いので決断しなければならないのです……。 この分野についてはかなりお詳しい方とお見受けしました。そこで、もしよろしければお付き合いいただきたいのですが、複雑系について箇条書きでまとめてある箇所があり次のようになっています。 ・要素の相互作用は絶え間がなく、非線形的であり、その基礎となる情報は相対的に局所的な範囲を越えたものである ・複雑系が平衡から遠く離れた状態の下で働く理由の一つは、一つ一つの要素が「局所的」な情報源にしか反応しないことにある (手元に原文がないので原語は省略します) 素人目には、この二つの文の言っていることは矛盾しているように(一方は「局所的を越えた」、他方は「局所的」)感じられるのですがどうなのでしょうか(後者は「非局所的」の誤植では?)。ご教授いただければ幸いです。
お礼
御礼が遅くなり申し訳ありません。peripateticのニュアンスはとてもよくわかりました。 下の文については、誤解のないよう訳しなおした方がよいのかもしれませんね。 このたびは、ありがとうございました。