文字の読み書きはできなくとも、会話はできますよ。
文字を持たないまま文明・文化を維持してきた事例がいくつかありましたし。
征服戦争を始めるにもいきなりの攻撃はほとんど無かったかと。
自ら現地の言語を学ぶか現地人を教育するなどして通訳したようです。
口伝という方法で過去に起きた事柄を伝えることができます。
文字の記録だけだと、解釈の違いなどが出てきて、逆に正確に伝えることが出来ないとか。
邪馬台国も文字の記録のせいで正確な情報が残せませんでした。
使者も正確な場所を言わなかったかもしれませんが。
怪談の「耳なし芳一」をご存知でしょうか?
盲目の琵琶法師が滅亡した平家の幽霊に頼まれ「平家物語」の一段を語り聞かせるという物語です。
目が見えない芳一は幽霊とは気づかず会話で弾き語りを了承してしまうのです。
幽霊たちとは文字のやり取りは存在しません。
芳一は目が見えないので文字が読めませんから。
幽霊も証拠が残るため文字を書かなかったかと。
全身に経文を書いてもらったおかげで芳一は九死に一生を得たわけですが、書き忘れた耳を怨霊に切り奪われてしまったという話です。
子どもも言葉を覚えるのは個人差はありますが、口やボディランゲージでの言葉からです。
文字はそれよりも遅い時期に覚えます。
聞いた話ですが、幼児はあまり視力がなく、複雑な形は見分けがつかないそうです。
なので本格的な文字教育は一通りの会話ができるようになった小学校からだそうです。
英語も読み書きよりも先に会話を聴くことからの方が上達しやすいとか。
文字から入るとローマ字読みやアルファベット読みをしてしまい、正確な発音ができにくくなるとか。
遭難した漁師だったジョン万次郎が通訳になったのは文字をあまり知らなかったおかげだと思います。