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奥祐筆の意味について
ある小説を読んでいて、奥祐筆という言葉を見かけました。 検索して調べると、祐筆は武家の役職の一つと分かりますが、奥祐筆(特に奥右筆が多く見かける)は、江戸幕府の役職の一つらしいことが分かりました。 しかし小説では、江戸幕府ではなく、一つの藩の城中でのことです。 これは一体どういうことか、分かる方はいらっしゃいますか。 よろしくお願いします。
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司馬遼太郎が紀州藩の奥祐筆暗殺事件を採り上げていたのを思い出しました。 調べてみますと、慶応2年、奥祐筆組頭の田中善蔵が追廻門で暗殺された事件でした。 この作業中、同じく紀州藩には奥祐筆の制度があって、津田真道(まみち)を知りました。 田中善蔵 https://blog.goo.ne.jp/uemura1048/c/9d34bd553b592da5b2f727b8768c3a0f それなら、同じ御三家の水戸家にもあるのではと、調べてみました。 徳川斉昭の側近に奥祐筆の原田成祐(しげすけ)がいました。 奥祐筆頭取の茅根 伊予之介(ちのね いよのすけ、文政7年(1824年)も見つけました。 原田成介 http://www.city.nagaokakyo.lg.jp/cmsfiles/contents/0000005/5235/hurusatofile61.pdf 茅根 伊予之介 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8C%85%E6%A0%B9%E4%BC%8A%E4%BA%88%E4%B9%8B%E4%BB%8B しかし、尾張藩では見つかりませんでした。 「奥祐筆」という制度があった藩もあれば、藩主側近の「祐筆」を「奥祐筆」と呼ぶ藩もあったのではないでしょうか。 後者の場合、小説のネタにピッタリですね。
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- fujic-1990
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著者もその小説も知らないので「分かる」とは言えませんが、「著者がそういう役職がその城中にあるという設定で書いた小説だ」としか言えないと思います。 例えば「暴れん坊将軍」というTV番組があります。征夷大将軍が江戸城を抜け出して、あちこちで切った張ったの騒ぎを起こすという内容ですが、「史実に反するが、これは一体どういうことか」と聞かれても、そういう設定だ、江戸城内でずっと座っていたという話より面白いでしょ、としか言えないでしょう。史実は無視です。 実際には、江戸の藩はみんなお金がなくて、禄の借り上げや家臣を解き放っていた(解雇)藩も少なくなかったようです。 つまり、ふつうの祐筆(書記官・文書保管係)以外に奥祐筆などという職種を作って家臣を抱える余裕はなかったであろうと推測されます。 それでは面白くないので、奥祐筆などというなにやら陰がありそうな名前の職種を作って陰謀や暗殺事件等を担当させたりしたのではないですかね。 名称は奥祐筆でも、隠密剣士でもなんでもよくて、選択に深い意味はないと思います。
お礼
なるほどそうだったのですね。 たしかに、フィクションですから、それもありそうです。 ところで作者は葉室麟で、書名は蜩ノ記です。 話の趣旨には奥祐筆は深くは関わってきません。 主人公がかつて務めたことと、その差配の人物が登場するだけですね。 ためになる回答ありがとうございました。
お礼
調べてもすぐに分からなかったことだったので、とても助かりました。 しかも分かりやすい説明助かりました。 ありがとうございました。