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染色体の図の形について
ヒトの染色体の図で、X字形に中心から短腕と長腕が二本づつ伸びているような形の図がある一方で、棒状の縞模様の図で中心から上下に一本ある図が載っている本があります。分裂の時期によって形が異なるのでしょうか。X字形の時はDNAはどのように存在しているのでしょう。X字型と一本棒の型と、それが同じものと思えませんが、どう考えたらよいのでしょうか。
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>前期と中期は染色分体が2つあって、つまりDNA量としては一本鎖×4の量がある。一本に見えるときが後期で染色分体が一個で、DNA量としては 一本鎖×2の量、、という理解で良いでしょうか。 良いと思います。 ところで,DNA量の表し方ですが,ふつうは二重らせんの状態で1の量と考えます。したがって,一本棒形のときが1,X字形のときが2,相同染色体のX字形のときが4です。 相同染色体とは,両親に由来する同形同大の染色体のことです。ヒトの場合,卵には第1染色体~第22染色体と性染色体1本(計23本)が含まれ,精子にも第1染色体~第22染色体と性染色体1本(計23本)が含まれます。 受精卵には第1染色体~第22染色体が2本ずつと性染色体2本(計46本)含まれます。第1染色体~第22染色体の2本ずつは,同形同大であり相同染色体とよばれます。性染色体の2本については,女性になる受精卵では同形同大です(XX)が,男性になる受精卵では同形同大ではありません(XY)。 一本棒形の相同染色体のDNA量は2となり,X字形の相同染色体のDNA量は4ということになるのです。この考えにより,細胞分裂のときのDNA量の変化を示すグラフでは,DNAの複製前のDNA量は2,DNAの複製完了から細胞が2分するまでのDNA量は4として扱われることが多いようです。
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- wacky2
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X字形のくびれ部分を動原体と呼び,ここで2本の染色分体がつながっています。染色分体のそれぞれは,DNAも遺伝子の並びも同じです。体細胞分裂の前期と中期はX字形ですが,後期に1本ずつの染色分体が分かれます。そして,終期を経て,同じ染色体をもつ娘細胞が2つできます。 X字形の染色体は,同じ遺伝子配列の2本の染色分体が束になったもので,グリコのパピコアイスのような状態と考えることができます。 遺伝子の分布や,染色のされ方を縞模様の図に表すのには,2本の状態(X字形)でも,分かれて1本ずつになった状態(一本棒)でもかまわないのですが,一本棒として表されることが多いようです。 同じ遺伝情報をもつという意味で,X字形と一本棒形は同じものと見なしてよいと思います。
お礼
ありがとうございました。前期と中期は染色分体が2つあって、つまりDNA量としては一本鎖×4の量がある。一本に見えるときが後期で染色分体が一個で、DNA量としては 一本鎖×2の量、、という理解で良いでしょうか。少しづつわかってきました。
- SortaNerd
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1です。 分裂前後にほどけると言ったのは間違いだったようですね…すいませんでした。
- YIKIO
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他の方と違った視点から(^.^) ご存じかと思いますが、ヒトの体細胞染色体は46本あります。 この染色体は1組づつ対(つい)になっており、22組+2本の性染色体となってます。 子供は両親から22本+1本の性染色体を両親から受け継いで全体で46本の染色体を持つようになります。 さて、本題ですが、染色体の形は1組ごとに形が違います。xの上の部分が長いものや、上下同じ長さのもの、上の部分が小さすぎて見えないものがあります。 つまり、染色体は1組を除いて全て同じ形ではありません。 昔は染色液で染めた染色体の形態で対の染色体を区別していましたが、現在では染色体に特殊な処理を加えて染色すると一定のパターンで染まることが判り、現在では、こちらが主流となってきました。 これらの1対を順番に並べたのが核型(Karyotype)といいます。 ご参考までにリンクを貼っておきます。
- Freeuser
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私も少し混乱していた時期がありましたな、懐かしい。 さて、棒状のものにしろ、X字型のものにしろ、あなたの見ている染色体はDNAが規則正しく折りたたまれて非常に凝縮した構造なのです。このような染色体の構造は、細胞分裂の時期にしかできません。 細胞分裂のとき以外はDNAはほどけていて、顕微鏡をのぞいても染色体らしきものは見えません。 分裂期になると、その直前に複製をしていたDNAがそれぞれ凝縮し、そのふたつの染色分体が真ん中へんの一箇所でつながりX字型になります。 ちなみに、人の染色体は真ん中へんで染色分体同士がつながっていることが多いですが、ネズミの染色体ははしっこどうしの領域がつながるのでV字型に見えるのではないかと思います。見たことないですが。 分裂期の後期で、二つの細胞にそれぞれDNAを分配しているときは、X字が、二つの染色分体にわかれるので、棒状のものが見えます。分裂が終了すると、この棒状に凝縮されていたDNAはほどけて、最初の状態に戻ります。 ところで、分裂期の凝縮した(X字型の)染色体をある染色液で染めると、染色体には縞模様ができます。染まりやすい箇所と、染まりにくい箇所があるんですね。 二つの染色分体は同じ縞模様のパターンを示します。だから、これを一本にまとめたのが、jiaojiaowoさんのおっしゃる「棒状の縞模様の図で中心から上下に一本ある図」ではないでしょうか。
お礼
ありがとうございました。分裂サイクルの時期が違うと言うことでしょうか。X型に見える時期、縞模様の棒状に見える時期はそれぞれ何期というのでしょうか。
- suiran2
- ベストアンサー率55% (1516/2748)
細胞周期で間期のS期にDNAが複製され,染色体が倍加します。この倍加したものを染色分体といいます。 分裂期には,それぞれの染色体は2本の染色分体からなります。X型の左半分と右半分が染色分体で,全く同じ遺伝子(DNA)を持ちます。 分裂期の後期以降はその染色分体が分離します。その時の図は1本の染色分体だけですから棒状になります。 参考URLも参考にしてください。
- SortaNerd
- ベストアンサー率43% (1185/2748)
>棒状の縞模様の図で中心から上下に一本 というのがよく分かりませんが、DNAは、 1.一本の2重螺旋の糸 2.1がヒストンという蛋白質の分子に巻き付いて縮れた太い糸 3.2がちぢれたさらに太い、X字型の物 の3段階の形をします。分裂前後は1の状態までほどけます。 ちょっと図が分かりにくいですがURLを参考に。
お礼
詳しい回答をいつも丁寧にしてくださりありがとうございました。疑問がひとつ解決しました。