幕末の動乱の概要を学びたいのであれば、何と言っても "みなもと太郎の『風雲児たち』" がおすすめです。マンガなので予備知識無しでも読みやすいですし、著者自体が相当に博識で徹底して歴史に忠実に描いていますので、吉川英治とか司馬遼太郎の小説みたいに創作実話が入って無いので入門書として秀逸です。
本編は戦国時代から始まりますが、これは著者が歴史は連綿と続いて行った結果であって、特定の一時代のみを切り取って見てもその全容は正しく理解出来ないという考えの元に執筆が始まったからです。一応、幕末編もありますが…日本の歴史の流れを理解する上でも戦国時代から読み進める事をオススメします。TVやYoutube動画では教えてくれない、マイナーな人物にも焦点を当ててその人物像を描いており、それらが後の世にどう繋がって行ったのかが分かって来ると思います。
P.S.
歴史モノと言えばすぐに吉川英治と司馬遼太郎の両名の作品の名が上がりますが…これは娯楽作品であって、歴史を学ぶための教本ではありません。今で言うところ『鬼滅の刃』みたいなモノです。この読者の大いなる誤解については当の作者本人が「最近では大学出の研究生ですら、先生の作品で学びましたなどと言ってくる時代になってしまった。実際の歴史と創作小説の区別が付かないとわ嘆かわしい」と語っていますので(笑)。
お礼
ありがとうございます。