自分がこの本を読んだときは
先生が悪者、、だとは思いませんでした。かといってKがわがままであるとも思わなか
ったような気がします。ただその「その後の現実」を生き延びた先生を思うと心が苦し
くなりました。-もちろん、質問者さんの意見を否定するわけでなく、個人の感想として-
Kは 本当にお嬢さんのことが好きだったんですよね。その気持ちを持つことで生き
る活路をそこでやっと見出したんですよね?、、でも、生きる希望だったお嬢さんが
親友の妻になり、そして親友には(言葉は悪いけれど)出し抜かれてしまった…。
昔の恋愛ですから一途で、彼の死はきっと唐突なものだったんでしょう。でもKの部
屋で自死を選んだのは先生への抗議だったんでしょうか、、それはわかりませんが。
だからって先生はひどい奴だといえるでしょうか?ひどいかもしれないけど恋愛に只中
にいるひとって、同じようなことしてしまうんじゃないでしょうか。。ね?
『Kもお嬢さんが好きであることを知ってるのにどうしてあんなことをしてしまった
んだろう、、』お嬢さんがすでに自分の妻になってもなお、先生はその事実を-
妻を傷つけないために-明かすことができず、十字架をひとり背負い、なにかもっと
心を開いてほしいと思っている妻の気持ちを知っていながら、それをできずに、人生を終える。。
その後の先生の人生だって相当につらいものだったでしょうね。
読んだ当初は若すぎてわからなかったのですが、人って「先生」のようにどう
してかわからないうちに、ひどいことをしてしまい、後悔しても現実はすすみ、
とめられない時間の流れに身を委ねるしかなくなってしまうことというのがあ
るんですよね。。
もう取り返しがつかない、、自分も相手も生きているという現実のなかで起こって
しまう出来事。こころを持った人間がもともともつ性なのでしょうか。。
夏目漱石は、いい悪いというよりは、そんなとらえきれない人間のこころの
ありようを、描きたかったのではないでしょうか。。。
お礼
恋は盲目なんですかね・・・ 私から見て、 ◇Kは元々、覚悟ならあるって、自殺意志はっきり明言してましたよね、先生が出し抜く以前に。 ◇奥さんは先生に対して思わせぶりな態度してたけど、先生が本命だったと思うし。 先生は客観性忘れていたんだと思う。 冷静に考えれば、先生に責任ってない気がするんですが・・・Kって元々、精神衰弱入ってましたよね・・・ 回答ありが10御座います。