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道具と記号化との関係について
道具はそれなしでは実行不可能なことを可能にしますが、記号化とどういう関係があるとお考えでしょうか。
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- ddtddtddt
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記号も広義の道具だと思っています。典型的な例は数学です。例えば銭計算。四則演算の行為を演算記号+,-,×,/で抽象化し、鶴亀算の過程を変数記号も用いて代数方程式という形で記号化して表します。 すると鶴亀算の結果を、「なに一つ考える事なく」得る事ができます。そういう事は、数学記号という道具なしでは実行不可能です。
- koosaka
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模型というのは、ある物があって、それをそっくりコピーして作るものですから、記号ではありません。 記号でも、キリスト教の記号・シンボルと言ったら十字架です。 十字架はイエスをそっくりコピーしたものではありませんね? そしてアレゴリー・寓喩と言ったら、イソップ物語で、「太陽と風」という寓喩がありますが、冷たい風が吹くと、人びとはコートを丸めますが、暖かい太陽の日差しを浴びると人々はコートを脱ぎます。 何を表わしているか、考えてみてください。 カフカの小説に「城」という作品がありますが、主人公はいつまでたっても、山の上に見えている城に到達できません、最後に城を見ながら死んでしまいます。 いったい「城」は何をアレゴリーしているのでしょうか? 考えてください!
お礼
コピーとおっしゃいますが、大きさも働きも実物とは全く異なりますが…
- koosaka
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あなたは「道具はそれなしでは実行不可能なことを可能にします」と言っていますが、そんなことは当たり前のことで、わざわざ言うようなことではありません。 道具とは何か?といったら、それは道具自身とは別の「……のために」という意味、あるいは目的を表わしているというべきです。 道具というのは、この世で単独に、孤立して存在するものではなく、人間のために、その人間と道具の「作用連関」としてあるものです。 道具は、何かの「模倣」とか「コピー」として存在するのではなく。 あるいは道具は記号として存在するのでもなく、つまり具体的な用途を指し示しています。 そして記号には、具体的なものの「シンボル」もあれば、抽象的なものの「アレゴリー」もあります。 たとえば、交通信号は、進んでよいとか、ストップしなさいとか、その種の具体的な事柄のシンボルです。 それに対してイソップ物語の「太陽と風」の話は、抽象的な事柄を指し示しているから「アレゴリー」です。 そして記号論者ボードリアールは「現代社会の神話と構造」とかいう著作で、またロラン・バルトは「神話作用」などの著作で、現代社会は記号によって成り立っている、と言っています。 昔は、物によって成り立っていましたが、今は記号によって成り立っています。 ちょうどイソップ物語のアレゴリーのように。 なにをアレゴリーしているかと言ったら、商品は単に使用する目的だけでなく、社会ステータスや階級のシンボルとして、あるいは自己顕示欲のため、他人との違いを表わすため、自分をセレブに見せるため、あるいは自分の家庭が円満であることを自慢するため・・・・・・・・そういう諸々の事柄をアレゴリーとして表示しているということです。 道具は具体的なものを指し示している、記号は抽象的なものを指し示している、という点で、両者は共通しているということです。
お礼
アレゴリーという言葉は初めて聞きました。模型は記号という説はどのようにお考えになりますか。
- koosaka
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ハイデガーとディルタイは、私たちの身の回りにあるものは「道具連関」「作用連関」にある、と言っていて、「何のために」という目的をもって見ている、と言っています。 机や椅子でも、クルマでも、洋服でも、「座るため」「勉強するため」「旅行するため」「レジャーに行くため」「寒さを防ぐため」「人に見せびらかすため」とか、必ず「・・・・・・のため」にあります。 そして同じく、机や椅子や、クルマや、洋服は、「・・・・・の記号」として存在します。 何の記号かと言えば、アレゴリー・寓喩として。 社会的ステータスとか、時代の最先端とか、高級的とか、ハイクラスとか、階級とか、セレブとか・・・・・そういう抽象的なもののアレゴリーとして。 フランスの記号論者ボードリアールは私たちの現代社会は記号によって成り立っている、と言っています。 記号でないものはない、と。 昔は物によって成り立っていましたが、今は記号によって成り立っています。 だから、関係あるんではないですか? 道具も、記号も、それ自身とは別のものを指し示しているという点では。 ただ、道具と記号は、具体的なものを示していると、抽象的なものを指し示している、との違いはありますが。
お礼
道具の場合は、その働きは道具自身とは別のものという意味で記号に似ているという意味ですね。働きというのは意味に相当しますね。記号表現が道具で記号内容がその働きということでよろしいのでしょうか。昔の人が使っていた道具でその使い方が全く想像ができないものがありますが、こういうことも記号との関連で考えてみるとよくわかります。知らない外国語を聞いても全くわからないのと同じですね。大変勉強になりました。アフォーダンスという言葉にも関連があるようにも思いました。ただ記号化という言葉の意味はもう少し考えてみたいです。
補足
模型も、実物を如実に想像させるという意味で記号と考えてよろしいでしょうか。
お礼
つまりそれなくしてはできないことがあれば、道具ということになりますね。道具が働く対象を自分の目的に合うように扱えるようになったことが対象を記号化するといえるかどうかが知りたかったのです。