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焼きなまし温度についての問題
- 焼きなまし温度が高すぎると問題が起こる可能性があります。
- SKD61はJISで870℃までが推奨されていますが、900℃で行った場合の影響は不明です。
- 低い温度だと焼きなましが十分に行われず、硬さが不足する可能性があります。
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5ヶ月も前の質問ですが、気になるので回答します。 質問は高合金工具鋼SKD61の熱処理ですが、回答(1)は炭素鋼や構造用低合金鋼に関するものであり、SKD61の場合とは全く異なります。その理由は、炭素鋼では加熱時の組織がオーステナイト単相であるのに対し、SKD61ではオーステナイト+炭化バナジウム(VC)の2相になっていることです。このため加熱温度が高くなってもVCが結晶粒の成長を阻止します。その証拠にSKD61の焼入温度は1030度です。 SKD61では温度が高すぎるとVCの固溶量が増加し、基地オーステナイトのC量が増加、その結果焼きなまし硬さが高くなります。適正温度範囲は820から870度とされます。900度になっても多少削りにくい程度だと推定します。ただし焼きなまし硬さ規格229HB以下をはずれる可能性は出てきます。 逆に温度が低すぎる(800度程度以下)と基地が完全にオーステナイトにならず、前組織が残って、軟化が不十分になります。 回答(1)では焼きなまし時の粗大化が焼入後の機械的性質に影響するかの如く書いてありますが、焼入処理により結晶粒は再構成されるので、焼きなまし時の粗大化の影響は残りません。 工具鋼の熱処理は炭素鋼とは全くと言っていいほど異なり、炭素鋼の熱処理では使用されない用語も出てきます。是非「工具鋼の熱処理」で勉強して下さい。
「熱温度が必要以上に高かったり、加熱時間が長すぎたりすると、結晶粒が 粗大化して脆くなる」と言われています。 結晶粒の粗大化は、種々の機械的特性に影響しますが、特に、じん性(衝撃 値)に対する影響が顕著だそうです。 回答(2)さんへ 小生が記入した内容の根拠が不適切だったようです。ご指摘頂きましてあり がとうございます。再度勉強したいと思います。
お礼
ありがとうございました。 参考になりました。
お礼
大変よくわかりました。 ありがとうございました。