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高温環境下での物体温度上昇時間について
- 高温状態の雰囲気下で物体が所定温度まで昇温する時間を知りたいです。
- 熱伝導による温度変化の計算方法を調査しています。
- 物体の表面から中心部にかけて温度勾配があり、それを考慮した計算が必要です。
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大変申し訳ありませんが、J(ジュール)とcal(カロリー)の変換式は、 calが殆ど使用されなくなったので、以下の資料で“0.1”としました。 http://www.max.hi-ho.ne.jp/lylle/netsu3.html 水の比熱1に対して、鉄は約 0.1 とした表をダイレクトに使用しています。 後、記述が沢山あったので、コピー&修正をしたので、修正ミスがあった かもしれません。
空気を介して金属を加熱(冷却)するような場合,熱の出入りが比較的穏やかであり,金属中の温度分布は小さいので,金属を等温で一定の熱容量をもつ物体と近似して解くことが一般的と思います。 この考え方で温度上昇を計算するサイトがありますのでご紹介します。 http://www.hakko.co.jp/qa/qakit/html/index2.htm 質量:7.83kg 比熱:461J/kg℃ 表面積:0.06m2・・・・・立方体の6面が熱の出入りに有効と仮定 初期温度:20℃ 放射率:0.1・・・・・みがき材と仮定 対流による・・・・・・:10W/m2℃ 雰囲気:100℃ 加熱:0W 条件を以上のように代入して,計算実行ボタンを押せば別ウインドウで計算結果が現れます。60℃に到達するのは63分程度のようです。 比重(密度),比熱,放射率などのデータも同じサイトの中で提供されています。 上に紹介した計算は,参考URLの中の「熱の計算」の「温度上昇計算」にあります。「各種物質の性質」の「金属(固体)の性質」に示されています。
初めに、熱伝導率(熱の伝わる速さ)について、以下を確認下さい。 http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~masako/exp/netuworld/seisitu/ritu.html http://katokenchiku.com/netsudendou.htm 叉、比熱を以下で確認下さい。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%94%E7%86%B1%E5%AE%B9%E9%87%8F http://okumedia.cc.osaka-kyoiku.ac.jp/~masako/exp/netuworld/syoutai/hinetu2.html http://www.max.hi-ho.ne.jp/lylle/netsu3.html そして、10cm立方の鉄鋼(1000cm3)に関して、考察しますと、熱伝導率は 鋼材;53W/m・Kとなり、重量は7800gとなり、熱伝導式は、便宜上 * 0~1秒間は、 53W/m・K×(0.1m×0.1m)×6面×1sec(100℃-20℃)÷0.05m にて、5088Jが鋼材に伝わります そして、鋼材の温度上昇は、(5088÷0.1)÷7800 ≒ 6.5℃ * 1~2秒間は、 53W/m・K×(0.1m×0.1m)×6面×1sec(100℃-26.5℃)÷0.05m にて、4675Jが鋼材に伝わります そして、鋼材の温度上昇は、(4675÷0.1)÷7800 ≒ 6.0℃ * 2~3秒間は、 53W/m・K×(0.1m×0.1m)×6面×1sec(100℃-32.5℃)÷0.05m にて、4293Jが鋼材に伝わります そして、鋼材の温度上昇は、(4293÷0.1)÷7800 ≒ 5.5℃ * 3~4秒間は、 53W/m・K×(0.1m×0.1m)×6面×1sec(100℃-38℃)÷0.05m にて、3943Jが鋼材に伝わります そして、鋼材の温度上昇は、(3943÷0.1)÷7800 ≒ 5.0℃ │ │ │ ↓ * 7~8秒間は、 53W/m・K×(0.1m×0.1m)×6面×1sec(100℃-55.8℃)÷0.05m にて、2811Jが鋼材に伝わります そして、鋼材の温度上昇は、(2811÷0.1)÷7800 ≒ 3.6℃ * 8~9秒間は、 53W/m・K×(0.1m×0.1m)×6面×0.2sec(100℃-59.4℃)÷0.05m にて、516Jが鋼材に伝わります ≪時間を0.2secにしています≫ そして、鋼材の温度上昇は、(516÷0.1)÷7800 ≒ 0.66℃ * 9.2秒後は、59.4℃+0.66℃ ≒ 60℃ となります。 以上が、積分を使用せずに計算する方法で、Microsoft Excelで計算すると 手間が少し省けます。 尚、熱の蓄積は、(□10cm×5cm)×6面で行ないましたが、 温度上昇は、重量で行なっているので □10cm×5cmの四角推でみています ので、近似値計算となります。 以下も参考資料と考えて下さい。 http://www.kdcnet.ac.jp/college/buturi/kougi/buturiko/heat/heat4/heat4.htm http://www.kdcnet.ac.jp/college/buturi/kougi/buturiko/heat/heat4/ex4-3.htm
お礼
ご回答ありがとうございます。 中心部の温度なら、この計算にて概略数値は算出できそうです。 それと貴殿に計算して頂いた温度上昇の式の中で、鋼材に伝わる熱量[J]と比熱の単位[cal/(g・℃)]を揃えていない箇所がありましたので、実際には1cal=4.2Jで変換して計算するため、時間的には4倍程度伸びるものと思われます。 勉強になりました。ありがとうございました。
リンク先の式は平面に一方向からのみ熱が与えられる場合なら 適用できると思いますが、オーブンの中に入れた場合、 全周から熱が与えられます。 ワークが立方体だとすると頂点付近は、その頂点を構成する 3面から熱が与えられることになり、温度分布は外形と 相似な立方体状に分布するわけではありません。 ワークが箔ならば即座に温度平衡に達してしまいますし、 球形ならば同心球に温度が分布するでしょう。 つまり形状にも依存します。 さらに治具なりテーブルなりに接触している部分に 与えられる単位時間当たりの熱量は、気相から与えられる 熱量とは異なるはずです。 以上からリンク先の式はそのままでは 正確な値を与えてくれないのではないでしょうか。 そもそも100℃の雰囲気中で60℃の温度ということは 必ず温度勾配ができてしまい、深部が60℃になるのか、 表面近傍が60℃になるのかで全く話が異なります。 こういった条件を考慮して微分方程式を解くしか無いと思います。
お礼
確かに実際には3次元的に熱伝導を考慮する必要があり、考えていた計算式では全体の温度変化を計算で管理することは出来ませんね。 もうひとつの、テーブルとの接触部分についてもう一度考えてみました。立方体のワークをテーブルにおいた場合は、5面は気相からの熱伝導、1面は固相からの熱伝導になります。ワークを置いた瞬間の時間に与えられる熱量については、フーリエの法則q=-λdT/dxから、温度勾配と温度差のみに依存するため、気相からでも固相からでも受ける熱量は同じになると思います。但し時間軸を考えると、テーブル側の材質の熱伝導率は空気ほど低くはないため、ワークと接触したときにテーブル側の温度が下がっていってしまいます。そうなるとやはり貴殿のご指摘のように気相、固相では与えられる熱量が変わってきてしまいます。 これを内容を考慮して計算するのは非常に難解になりそうです・・・ ご回答ありがとうございました。
お礼
参考URLでは輻射、対流による排熱も含まれており、より正確な数値が分かりそうです。 またパラメータをいれるだけですので、とても簡単です。 大変参考になりました。 ありがとうございました。