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通電による銅材の温度上昇について(2)
以前、銅材にある時間、電流を流した際の銅材の温度上昇を求める式を教えていただきました。 今回、空気中での放熱も考慮したいのですが放熱はどのような計算式で求めたらよいのでしょうか。 各条件と温度上昇量の計算式は下記の通りです。 (1)条件 ・銅材寸法:板厚0.2mm、幅3mm、長さ12mm ・銅材の体積抵抗率:1.7μΩ・cm ・銅材の抵抗値:0.34mΩ ・電流値:60A ・時間:10sec ・初期温度:20℃ (2)温度上昇量を求める式 熱量=I×I×R×T・・・Aとする 温度上昇量=A÷(銅の重量×比熱) 宜しくお願いします。
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まず,発生熱量は0.34mΩ×(10A)^2×10s=12.2J,放熱を考えない温度上昇は,10s通電で500Kくらいでしたね。 次に放熱を考えます。放熱形態として, ・熱伝導(接触している固体へ), ・熱伝達(周辺の流体(空気)へ), ・熱輻射(赤外線などで周辺へ) のどの形が効くかを考えます。 仮に,銅リボンが空気中にリード線で吊られていて,空気への熱伝達が主だとします。 熱伝達の場合,自然対流か強制冷却か,層流か乱流かによって条件がいろいろ変ります。仮に自然対流とすると,熱伝達率が5~10W/(m^2・K)のオーダになります。この値に,銅リボンの表面積と,予想温度上昇の半分と通電時間(10s)をかけると,熱伝達で失われる熱量が概算できます。概算すると0.9~1.8Jくらい。 次に,銅リボンの両端が温度一定の金属塊に固定されていて,周辺空気への放熱を無視します。厳密には銅リボン内の温度分布を考えないといけないのですが,簡単のため12mmの中央が250Kになり,直線的な温度勾配ができると仮定します。 銅の熱伝導率は380W/(m・K)ですので,これに断面積0.2×3mm^2と温度勾配(250K/6mm)を掛けると,9.5Wとなります。通電時間10sの間に95Jの熱を運び出せる勘定になります。 最後に輻射熱を調べましょう。周辺が20℃=293K,銅リボンが270℃=543Kになるとします。黒体と仮定して,ステファンボルツマン定数5.67×10^(-8)W/(m^2K^4)とリボンの表面積72mm^2から計算すると0.32Wとなり,10s間に逃げる熱量は3.2Jとなります。 なるほど,#1さんがおっしゃるように,銅リボン内を伝わって両端に逃げる熱が大きいことが分かります。 となると,銅リボンの両端が温度一定に保たれているとして,1次元の熱拡散方程式を非定常状態について解く, というモデルでよさそうです。 手始めに,十分時間が経った定常解を求めてみましょう。温度分布は中央が高い二次曲線となることが知られており,両端との温度差はQv*x^2/(2λ)で与えられます。ここにx=6mm,熱伝導率λ=380W/(m・K),抵抗率=1.7×10^(-8)Ωm,電流密度=60A/(0.2×3mm^2)=100A/mm^2,発熱密度Qv=抵抗率×(電流密度)^2=1.7×10^8[W/m^3]を代入すると,8.05Kとなります。 すなわち,銅リボンの両端が20℃に保たれていれば,(10sといわず)長時間通電しても中央が28℃になるだけ,との結論になりました。 はて,モデル化が荒すぎるのかなぁ?
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- foobar
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感覚的には、空気への放熱よりも銅のサンプルを固定しているホルダや電線への伝熱による冷却の方が効きそうな気がします。 銅サンプルの両端が十分温度が安定しているとして、熱伝導計算することになりそうに思います。
お礼
なるほど。有難うございます。
お礼
詳しいご説明有難うございました。大変参考になりました。