- 締切済み
塑性域でのネジ締め付けについて
- ネジの締め付けについて教えてください。
- 塑性域までネジを締め上げると緩みやすいのか疑問です。
- 塑性域では一部永久ひずみが残り、締め付けている時に弾性が無くなりますか?
- みんなの回答 (5)
- 専門家の回答
みんなの回答
塑性域締め付けが特に緩みやすいと言う事は無いと思われます。 最近の自動車用エンジンのシリンダーヘッドボルトやコンロッドボルトに多く採用されていますが、塑性域を利用すれば組み立て時にはボルトの軸力を締め付けトルクではなく、回転角度で管理できるからだと思います。 ただ、締め付ける度に延びてしまうので、ボルトの再利用は23度しかできませんから、分解組み立てを頻繁に行う場所に使うのは得策ではないと思います。
nomuraさん、失礼ですが ねじは破断寸前まで締めては面圧は上がりません。 現在塑性域まで締めこむという文献も見かけますが この場合は、ねじの繰り返し利用に難点があります。 当方はこの理論を推奨しません。 ご指摘のように上降伏点(完全に弾性範囲内)で 締付けを止めるのが最善です。この場合、被締結体 がねじと同等の材質をもつことが条件になります。
お礼
回答ありがとうごさいます。ご存知であろうと思われますが、ネジ締め付けトルクの90%はネジ面および座面の摩擦力に消費されますので、摩擦係数がばらつくとネジに生じている軸力を正確に捉えることは困難です。その結果、見つけにくい(締め付け回転角の影響を受けやすい)上降伏点(弾性域)ではなく、塑性域開始付近での締め付け管理をしたいのです。 指摘されているように、ねじの繰り返し利用をしない箇所であれば緩むという点に関しては問題ないと考えてよいものでしょうか?
弾性変形領域では、締め付け角度と面圧はほぼ比例しますが、塑性領域では締め付け角度に対して面圧は比例しません。永久歪を伴って伸びてしまいます。 上降伏点で締め付けをやめれば最大の面圧になります。(破断寸前の方が面圧はありますが危険です。) 下記にそのグラフがあります。 http://ichinohet.hp.infoseek.co.jp/column/tensile_test.htm ご参考まで。
お礼
回答ありがとうごさいます。 面圧が下がるのはご指摘通りだと思いますが、その結果緩みやすくなるものでしょうか?
塑性域まで締めると弾性の効果は確実に減少します。この場合締め付け力はかえって減少します。 (ねじ面の摩擦力が少なくなることです) ねじ径、材料に応じた適正な締め付けトルクがあるのはこの為です。トルク管理はねじ締めには必須の技術です。
お礼
回答ありがとうごさいます。 参考にさせていただきます。 今後ともよろしくお願いします。
日経メカニカル 1998年8月号 「さらばネジ緩み」特集 より 塑性域締め付けは、ボルトの遊びネジ部に永久ひずみ が生じるらいい。だから繰り返し使用には注意が必要 とのこと。参考にして下さい。
お礼
回答ありがとうございます。 実は「さらばネジ緩み」特集をベースに勉強会を行った際に今回の質問が出たので投稿いたしました。 今後ともよろしくお願いします。
お礼
回答ありがとうございました。 大変参考になりました。 今後ともよろしくお願いします。