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レスポンデント行動は自分で制御できますか?
「間違いを指摘され、思わずムッとした表情になる」ということが自分にはあります。レスポンデント行動だと思うのです。 しかしこれは、相手によって多少制御できているようです。職場の上司だと、ムッとしても顔は変えないでいることが出来ます。同僚や部下だと、つい顔に出てしまうということがあります。 レスポンデント行動は自分で制御できるものなのでしょうか? それとも、制御できるということはレスポンデント行動ではないということなのでしょうか? この辺のことを勉強できる書籍なども教えていただきたいです。私のもっている応用行動分析学の入門書では、レスポンデント行動があまり詳しく書いてないのでわかりません。
専門家の回答 ( 1 )
- 専門家松代 信人(@sainou) 知的発達障がい児教育の専門家
こんにちは。 脳科学、人間科学を基盤としております立場から回答させていただきます。 「間違いを指摘され」 は、レスポンデント条件付けのための中性刺激とはいえないと考えます。中性刺激は、それ自体で意味をなさないものであり、例えば、パブロフの犬の実験のベル等が相当します。形など、それ自体で構造的な意味を多少持っているものが、中性刺激かどうかは微妙なところですが。 刺激を入力して、前頭前野で高次の意味解釈が行われるものは、中性刺激ではなく、レスポンデント条件付けではありません。「間違いを指摘され」は、過去の記憶も援用した高次の意味解釈を伴いますのですので、レスポンデント条件付けではありません。 「制御できるということはレスポンデント行動ではないということなのでしょうか?」 おっしゃるとうりです。レスポンデント行動ではありません。レスポンデント行動ではないがゆえに、制御も可能なのです。 [間違いを指摘された] → [明らかに自分が悪いと思った」 → 「ムットした表情にはならない」 これを、理性を司る前頭前野で行うことになります。
松代 信人(@sainou) プロフィール
◆注力分野:知能改善、普通学級へ進路開発 幼児の知能改善、発達障がいの早期予防、知的・発達障がい・学習障害の治療教育 ◆対応分野 学習能力開発、進路開発、受験うつ、ネット依存 メンタル支援(脅...
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お礼
回答ありがとうございます。「過去の記憶も援用した高次の意味解釈」というのをこれまで全然考えていませんでした。納得です。 普段、自閉症の方の支援をしているのですが、レスポンデント行動なのかオペラント行動なのか見分けがつかないことがあるので、今回いただいた回答を今後の参考にさせていただきます。 ありがとうございました!