• 締切済み

ワルファリンカリウムが重篤な腎機能低下者に禁忌理由

ワルファリンは肝代謝型薬物だから腎障害時でも特に減量する必要はないと、問題集の解説にありましたが、別の問題には、ワルファリンカリウムが重篤な腎機能低下者に禁忌となっている解答がありました。この違いは何ですか?腎障害が重篤かどうかですか?ワルファリンがカリウムを含むかどうかですか?

専門家の回答 ( 1 )

回答No.1

こんにちは。確かにワルファリンは肝代謝を受ける薬剤なので腎障害はそれほど重要ではないような感じを受けますね。 ワルファリンカリウム製剤の添付文書を確認してみると、確かに重篤な腎障害に対して禁忌となっています。 ワルファリンは腸管から速やかに吸収されて、およそ97%が血中アルブミンと結合して血漿中に存在します。 このあと肝臓のCYP(主にCYP2C9)によって代謝されるのですが、このCYP2C9が腎障害時にその活性が低下することが知られています。 実際、腎機能低下時のワルファリン投与による大出血リスクは上昇するという報告は少なくありません。 腎での排泄には直接関係がないものの、腎障害による代謝酵素の活性低下によって代謝・排泄が遅れて血中濃度上昇→大出血リスク増大→禁忌となるものと考えられます。 薬物動態学的にはもっとずっと専門的な細かい解説がなされてもおかしくないのでしょうが、私が知り得る限りではこのような感じです。 ご参考になりましたら幸いです。

europeangoldfin
質問者

お礼

とても分かりやすく参考になりました。ありがとうございました。

ココカラファイン 薬剤師(@cocokarafine) プロフィール

ドラッグストア・調剤薬局を全国約1300店舗展開しているココカラファインのWEB担当薬剤師です。 健康、美容についての気軽な相談相手として「お友達以上お医者さん未満」のような存在を目指してます。 ...

もっと見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A