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生分解性

最近よく生分解性プラスチックと言う言葉を耳にするのですが、このプラスチックのどこがどうなって生分解されるのでしょうか?なにか特別な官能基がついてるとか、結合が直鎖であるとか、そのような理由なのでしょうか?

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  • koji59
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回答No.2

生分解性プラスチックの基本は、全て天然物から作ることです。すなわち天然物であれば、分解されやすい・・そんな単純な発想ですね(^^;  近年主に研究されているものは、ポリ乳酸や、ケナフなどの天然物、或いはセルロース系などです。結合としてはエステル結合、エーテル結合類ではありますが、単純にこれらの結合形式が分解されやすいという話ではなく、ユニットの骨格を含め、分解されやすいというのが大きな理由です。ですのでただ単純に結合形式や官能基があれば分解できるっていうものではないんですよ。  もちろん脂肪族系と芳香族系で比べたら、前者のほうが圧倒的に生分解性に優れますが、だからといって脂肪族系のポリエステルが必ずしも生分解性というわけではありません。  一般に生分解性プラは機械特性が悪く、そのままでは使えないので変性化されるんですが、変性化すると必ず生分解性が落ちてしまいます。ですので、いかに天然物の骨格を保持しつつ導入するか、そこに生分解性のポイントがあるのかもしれませんね(^^;

tamanegi1ban
質問者

お礼

非常にわかりやすい回答ありがとうございます。 あと前々から疑問に思っていたことがあるのですが、 石油だって元々生物の死骸が集まってできた物なのに、 何故ポリエチレン等に生分解性がないのでしょうか? ポリエチレンが地球上の天然物ではありえないということなのでしょうか?

その他の回答 (2)

  • koji59
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回答No.3

#2です。  確かに石油は元をたどれば天然物ですし、ポリエチレンなどはそれに類似した構造ではあります。ですがここで注意していただきたいのは、生分解性プラで要求されているタイムスパンと、石油が形成されるまでのタイムスパンっていうのは大きく異なるということです。  石油というのは、数万年という年月と、非常に高い圧力(地中深く)の中で形成されるものです。それに対して生分解性プラで言うところの『生分解性』というのは、地表近くにて、通常数ヶ月、長くても2~3年単位で分解されるという意味のものなんですよ。  高圧力下で数万年という時間をかければ、ポリエチレンに限らず大概のプラスチックはある程度分解されるかと思います。ですが、それでは生分解性プラの意味がないですよね(^^;  以上が、生分解性プラの一般論ではありますが、生分解性と語る上で、もう一つの見方としては、微生物(酵素)をモディファイするという考え方もあります。要はポリエチレンを食べてくれる微生物を探し出せばよい訳です。似た例としては、近年、海洋事故で流出した原油を微生物で分解させる技術も検討されてきており、実用試験段階に至っています(詳細は忘れました(^^;)。将来、これらの未知微生物の発見や、遺伝子操作などにより、ポリエチレンを分解する微生物が出現するのかもしれませんね。 話が多少脱線しましたが(^^;

tamanegi1ban
質問者

お礼

生分解性プラスチックって良く聞きますけど、 四次元的にかなり奥の深い分野なんですね。 これを機会に色々と調べてみようと思います。 ありがとうございました。

回答No.1

手元にある高分子化学の書籍によると、セルロースを化学的にエステル化、エーテル化した誘導体だと、成型可能なプラスチックになるということです。 また、糖蜜を原料にして化学的に変化させ、成分解性プラスチックを作っているようです。 官能基、結合に関する回答ではなかったですね。ただ、元が生物が分解可能な原料なだけに、官能基や結合を変化させてプラスチックにしても分解しやすいっていうことなのでしょうか。

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