- ベストアンサー
ガソリンタンクから揮発するガソリンの問題とは?
- ガソリンを満タンにするか少しだけ入れるかの論争があります。燃費にプラスの少量給油と揮発するガソリンの関係を考えます。
- ガソリンタンクから揮発するガソリンの量は、満タン給油でも少量給油でも同じく0.3Lとなります。しかし、給油口を開けることでさらに揮発しやすくなる可能性もあります。
- 給油したガソリンがタンク内で揮発するだけでなく、給油口を開けることで揮発しやすくなる可能性も考えられます。揮発するガソリンの具体的な量はまだ明確ではありません。
- みんなの回答 (5)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
私は、化学に疎いので真正面から回答できませんが、70年代初期、米カリフォルニア州向け輸出車に蒸散ガス防止システムをつけることになったころを思い出して、現状を調べてみました。 給油時の排出ガス量を計測した具体値が数例公表されています。 例えば、平成27年11月11日、国立研究開発法人 国立環境研究所が記者発表しています。 「ガソリン自動車から駐車時および給油時に蒸発してくる揮発性有機化合物を成分ごとにリアルタイムに分析」 https://www.nies.go.jp/whatsnew/2015/20151111/20151111.html 結論は、3.2項「給油時の蒸発ガス」にグラフ表示されています。 日本車8台について、周囲温度20℃で、蒸発ガスの排出量(g/L)、(1リットル燃料給油時に排出される蒸発ガスの量)は、平均1.0±0.4(g/L)です。 つまり、1L給油すれば体積1L分のガソリン蒸気が空気中に押し出されます。 その重さが平均1gということです。 このガソリン蒸気全てがガソリンであったとすれば、(実際には空気も含まれている)ガソリン1.33ccほどです。 50L給油すれば、66.5cc。 ご質問にある「50L給油すれば0.3L分のガソリンが放出される」という仮定とは大きな差があります。 すでに3人の方のご回答にあるように、キャニスターの働き、給油温度・環境温度、などの他にも差が生じた原因があります。 蒸発ガス量は何によって決まるのか。 推算値の例が公表されています。 この式は、国土交通省で定められている試験法に対応するためのものです。 [給油時蒸発ガス量_推算値(g/L)] = 0.044244 × [環境温度(℃)] - 0.059284 ×([環境温度(℃)] - [給油温度(℃)]) - 0.00497 × [給油速度(L/min)] + 0.021333×[蒸気圧@37.8℃(kPa)] - 0.87265 「 ガソリン車の蒸発ガス低減対策の評価」 (JPEC石油エネルギー技術センター) http://www.pecj.or.jp/japanese/report/2013report/h25data/12w111.pdf#search=%27%E7%87%83%E6%96%99%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E3%82%AC%E3%82%BD%E3%83%AA%E3%83%B3%E8%92%B8%E7%99%BA%E9%87%8F%27 給油速度や燃料タンクの構造も影響していることが分かります。 これによって、タンク内のガソリンやガソリン蒸気の“冷やされ方”に差が出るからです。 この資料の推算値を車3台で確認したところ、おおむね合致したと報告されています。 やはり、1-2(g/L) ですね。 しかし、米車は、1桁少ないです。 日本では、給油時の排出ガスの規制はありません。 駐車時の排出ガス量のみを規制しており、1日あたり2g以下です。 #3のご回答にある、給油中に車両から排出される蒸発ガスを給油ノズルで捕集し、液化し地下タンク(送油管)に戻す方式は、自治体によっては自主的に採用しています。 参考URLを2例示しましたが、英文字の略語が多くて私は戸惑いました。 次の資料は分かりやすいので参考になりました。 「日欧米における駐車時・給油時 燃料蒸発ガス対策の現状」 独立行政法人交通安全環境研究所 http://www.pecj.or.jp/japanese/report/2016report/h28data/1.1(4)-1.pdf 久しぶりに根気良く資料を読みました。 化学の面から回答できませんでしたが、間違いがあれば、どなたでも指摘していただきたいです。
その他の回答 (4)
- kouki-koureisya
- ベストアンサー率79% (182/230)
#4です。 >つまり結論としては一定距離走った後に給油すればタンク内から蒸発するガソリンを最小にできるという事になりますね。 そう思います。 日本車の全てではないでしょうが、数日以上にわたり駐車した場合、キャニスター捕集限界量を超えてしまっている、と前回の資料にありますからね。 そこで、キャニスターを空にするには、どのくらい走ればよいのか、ちょっと調べてみましたが、参考となる資料が少なくてよく分かりませんでした。 JC08モードのテストによれば、そのモード走行の車速に応じてキャニスター捕集の燃料が放出(パージといいます)されていますから、何分間か何十分間か走れば、よいように思いますが、私は、ガソリンそのものについての知識がありませんので、何か見落としていないか、気になります。 後で、調べることができるように参考資料を残しておきます。 「駐車時の燃料蒸発ガス低減対策について 案」 http://www.env.go.jp/council/07air-noise/y072-59/mat02_3.pdf#search=%27%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%AE%B9%E9%87%8F+%E8%83%BD%E5%8A%9B+%E3%82%AC%E3%82%BD%E3%83%AA%E3%83%B3%27 軽1台(キャニスター容量0.3L)、普通車(3000cc)(キャニスター容量1L)1台の試験結果です。 18,19ページにJC08モードでのパージ流量(空気を含む)が出ています。
お礼
大変面白い資料のご呈示ありがとうございます。思った以上に勉強になりました。なんにしても給油するならある程度走った後の一日以内にするのが良いという事ですね。今度のWLTCモード燃費はキャニスターの燃料パージまで入っているようで、ますます専門的になってきた感じがします。つまりもしもキャニスターがなければ、やはりタンクからの揮発は馬鹿にならないという事ですね。
- terminator_5
- ベストアンサー率37% (182/487)
最新式の給油機は安全性と環境に配慮して揮発したガソリンをノズルの付近から吸引して回収しているそうです。 回収された分、給油量から差し引くことまではしていないとは思いますが…
- eroero4649
- ベストアンサー率32% (11203/34801)
それを気にするのならば、ガソリンそのものが熱で膨張することも考えないといけないと思いますよ。よくいいますでしょ、「夏に給油するときは日中は給油してはいけない。熱でガソリンが膨張するから。熱帯夜ではない夜中か早朝に給油すること」なんてね。
お礼
ご回答ありがとうございます。それはわたしも考えたことがありますが、そもそもガソリンスタンドのタンクは地下にあって20度でほぼ一定なのだから損することはない(同じお金で同じ量買えるけれどタンクに入ってから膨張するだけの事)だと言われて納得しました。もちろん熱いといっぱい蒸発しそうなので嫌だからエンジンが冷えてるときにきゅゆしたほうが得っぽいですが。
- 中京区 桑原町(@l4330)
- ベストアンサー率22% (4373/19606)
タンク内で蒸発したガソリンはキャニスタで吸着しエンジンの吸気管へ誘導されエンジンで燃焼します。 タンク内で蒸気が停滞してる訳ではないのでキャップを開けた時の外気放出は気にすることはない。
お礼
ご回答ありがとうございます。知りませんでした。考えてみたらタンク内で蒸気のまま停滞していたら静電気で着火しそうで怖いですね。
お礼
具体例豊富な大変わかりやすいご回答ありがとうございます。そういえば駐車中にタンクから漏れる量の規制は聞いたことがあります。日本車ではチャコールキャニスターの捕集量が1日の揮発分くらいに設定されているという事ですが、つまり1週間とか乗らなかった時には捕集できないガソリン蒸気がタンク内に充満しているはずで、そういう時には多少走ればチャコールキャニスターで捕集した分をエンジンで使用するのでキャニスターが捕集量が復活し、タンク内に充満した分を吸ってくれると。で、それから給油すればタンク内にガソリン蒸気は充満していないはずだと。 つまり結論としては一定距離走った後に給油すればタンク内から蒸発するガソリンを最小にできるという事になりますね。