'やまいだれ':これは元々は中国の一個の独立した文字で、意味は「患いごと=やまい」です。発音はchuang2(チュアン)。チュアンの音は床(とこ)と全く同じ音です。以下、この文字の歴史と意味をご紹介します。
'やまいだれ'そのものが会意文字と言って、複数の文字部品から成って意味を持った文字です。
'やまいだれ'の元祖は数千年前の甲骨文字で、字形は「片」の左右を逆にした字を想像してください。(床(とこ=bed)を竪てた姿になっていました)。その意味は、人が重病で床の上にうずくまっている様子を表し、病で少々汗を出している様子を象徴したものです。
秦の始皇帝のころ(およそ二千年前)、古代文字の統一を図りました。篆刻(てんこく)文字といいます。そのときの字形は、はっきりと「人の身体」と「床=とこ」が合体したような形の一文字になります。'やまいだれ'の一部「广」の部分が人を表し、「二点=冫」が床の脚です。
そのれからおおむね二百年後の隷書体になって'やまいだれ'の字が一文字として確立しました。(すなわち「病」の文字の元祖で、本字です)。この文字の意義は篆刻文字のころと同じく、「人が病に患んでいる」ことを表します。
しばらく後に「病」と「疾」の文字へと発展して行きます。「丙」はbingという発音で病の音bing4を表す部品。「矢」はshiという音で疾の音ji2を導き出すための単なる部品です。
「疾」は「軽病」のほうに、「病」は「重病」のほうに特化されました。「疾」は矢のように素早く行ってしまう患い、すなわち軽病。「病」はほんものの患い、すなわち病気と解釈することが出来ます。中国・日本では両者併せて疾病と言っています。すなわち「患いごと」の総称ですね(^。^)。「疾病」の字句は論語の中に、すでに出典されています。
以上の理由で、'やまいだれ'の字はすべてが病気や疾患に関係した言葉になります。ちなみに、中国で現在使用されている'やまいだれ'の文字は、一般用語でもかる~く百を越し、すべて患いごとの意を持っています。あちらさんは歴史が長いだけに患いごとの数も多いんですね(^^♪。
お礼
皆様早速の回答ありがとうございました。 手元に国語辞書しかなく、????と疑問ばかりが大きくなっていましたが、とってもすっきりしました(^^) 漢字っておもしろいですね。これをきっかけに、色々知りたくなりました☆