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ドイツ語詩の要約とタイトル生成
- 19世紀のドイツの詩人Cäsar Flaischlenによる有名な詩「Hab Sonne im Herzen」について解説します。
- 詩の第二節は、日々の悩みから救いを与える歌を持つことの大切さを伝えています。
- 合唱仲間と詩の解釈について討論していますが、進展がありません。皆様の助けが必要です。
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曲と訳詩はピンとこないのですが(詩の内容に対して、曲調が情緒的過ぎます)。 1. Hab ein Lied auf den Lippen mit fröhlichem Klang くちびるに歌を持て、というのはあまりに直訳過ぎて詩的ではないですね。 「口ずさもう」で充分だと思うのですが。 2. und macht auch des Alltags Gedränge dich bang! 詩では、韻律の関係で語順がかなり変わりますが、2格の修飾句が前に出るというのは、 詩文の中に限らず、詩の題名でもよくやりますし、改まった言い回しなどでよく使います。 つまりここは、Gedränge des Alltagsであり、これが主語です。 jemand bange machenは、「人を不安にする」という意味ですね。 machtという動詞が前に出るのは、「もし~なら」というときのwennと同じ意味です。 Macht auch Gedränge des Alltags dich bange! = Wenn Gedränge des Alltags dich bange macht! Gedrängeを「苦悩」と訳すと精神的な意味になってしまうので、適切ではないと思います。 drängenから来た言葉で、日常の生活で具体的にのしかかってくる苦境とか窮地とかプレッシャーとかそういうことでしょう。 文頭のundは、条件文を導き仮定的譲歩文を作って、「たとえ、仮に・・・でも」という意味です。 条件文ということは、wennを使った文でもよいですし、この文のように動詞を前置した条件文でもよいわけです。 白水社の「不変化詞辞典」から、このようなundの例文を引いておきます。 Das tue ich nicht, und wenn er sich auf den Kopf stellt. そんなことは私は彼がどんなにやっきになったってやりはしない。 Und kehrt er jemals zurück, so sei es spat. いずれ彼が帰って来たって、もう手遅れなのだ。 ということで、 und macht auch des Alltags Gedränge dich bang! たとえ日々出会う苦境が君を不安に駆らせることがあっても 3. Hab' ein Lied auf den Lippen, dann komme was mag, 「そうすればよいことが起こるだろう」ではないですね。 ここは、Wikipediaも原詩の綴りと違っています。本来は、 hab ein Lied auf den Lippen, dann komme was mag: das hilft dir verwinden den einsamsten Tag! となっています。magのあとのDoppelpunktにも意味があります。 kommeは認容で、「来ればよい」という意味で、 was magのmagは意志、ここは主語がwasなので意志の意味で直訳はできませんが、 komme, was (kommen) mag、起ころうとすることはどんなことでも起こればよい、 起きてもかまわない、ということです。 「よいこと」ではなく、悪いことでも何でもです。 Doppelpunktは、その前に書かれている複数の内容をまとめて結論のように述べるしるしです。 4. das hilft dir verwinden den einsamsten Tag! helfenは、ほかの動詞の原形と組み合わせて、「~するのを助ける」という用法として使えます。 den Koffer tragen helfen: トランクを運ぶのを手伝う ですので、通常の語順にすると、 Das hilft dir den einsamsten Tag verwinden helfen! となり、den einsamsten Tagは最上級単数なので、ここは意訳して、 「それは、どんなに孤独な日であっても乗り越えさせてくれる」という意味になるかと思います。 この文がDoppelpunktの後に締めくくりとして来るので、 A 歌を口ずさもう B そうしたらどんなことが起きてもかまわない ↓ (なぜなら)歌うことが、どんなに孤独な日であっても乗り越えさせてくれる[結論] という構造になっています。
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- Tastenkasten_
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少し追加を致します。 この詩人と詩についてはまったく存じませんでした。 ドイツ文学にはある程度触れてきているので、 作家、詩人の名前はそれなりの数を知っているのですが、初耳でした。 私のパソコンには、「ルターからリルケまで」というCD-ROM版のドイツ詩集がインストールしてあり、 53.000篇の詩がいつでも見られるように常備されています。 Flaischlenももちろん収録されています。 Flaischlenのホームページがあります。 dann komme was mag:の個所は、Wikipediaのテキストが異なっていたのでちょっと考えたのですが、 Flaischlenのホームページに英語訳が掲載されており、 Then come what may:となっています。 http://www.hab-sonne-im-herzen.de/hab-sonne-im-herzen/englische-version/ 「どんなことがあっても」「何が起ころうとも」ということなので、 回答No.1の説明でまちがいないと思います。 http://www.eigowithluke.com/2011/05/come-what-may/ 下のような使い方だとわかりやすいですね。 http://www.blaues-kreuz.de/memmingen/seite3.htm 合唱曲にピンとこないと書きましたが、 Flaischlenのホームページに過去の作曲例が紹介されています。 楽譜が3例紹介されており、ほかに音で聴けるものは1曲だけ出ています。 http://www.hab-sonne-im-herzen.de/hab-sonne-im-herzen/ 楽譜の右側に、オレンジ色でHörprobeというリンクがあり、 そこをクリックすると、Carl Freyという人が作曲したものが聞けます。 この曲の楽譜はそこには出ていませんが、下にあります。 http://www.notenbuch.de/images/BOEHM7336-03.jpg 商品見本という文字が入っていますが、音符は全部読み取れるので、このままでも使えます。 どの曲も簡素な民謡風ですが、すべてに共通するのは3拍子であるということです。 この詩は、韻律的には脚が「強弱弱」の3音節からなっているので、3拍子を感じるのが自然だと思います。 | --- Hab ein | | Lied auf den | | Lip- pen mit | | fröh- li- chem | | Klang, --- Und | | macht auch des | | All- tags Ge- | | drän- ge dich | | bang ... 専門については、プロフィール・ページに一時的に書いておきます。
お礼
お礼が遅れました。合唱団よりの追加質問を待っていたためです。十分以上の解説をいただいて、感謝しております。 変な感想を申し上げます。音楽家にも色々な専門があり、色々な性格の方がおられます。器楽の方の説明は理論的で リケロ(理系老人)の私には分かりやすいのです。いつも助かっております。思い出に残る器楽の理論家は斉藤秀雄さんですね。
- Tastenkasten_
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undの例文で、spätのウムラウトが落ちていました。 Und kehrt er jemals zurück, so sei es spät. いずれ彼が帰って来たって、もう手遅れなのだ。
補足
本日4時に起床。ご回答を読み、ただただ感謝です。 貴兄(ことによると貴女??)が原詩や、wikipedia を見ておられるだろうとは想像しておりました。多分信長さんの使われた訳詩も見ておられますね。 合唱団には色々な楽しみ方があります。大きな声で歌えればよいというのも一つの行き方です。しかしこの質問に関連する合唱団は、何事もキッチリで運営されています。ご回答いただき大変助かりました。 チョット漏らしていただけますか。貴兄のご専門は、器楽そしてピアノでしょうか。 私は、音楽も、語学も専門ではありません。機械工学!!! 6時になりました。取り急ぎ補足欄でご挨拶いたします。