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> A ring of gas emitting X-rays flickering 450 times per second has been observed in a stable orbit around a black hole. 「毎秒450回ちらつくX線を放射するリング状のガスがブラックホール周囲の安定軌道上に発見された。」 > In light of certain widely accepted physical theories, that rate of flickering can best be explained if the ring of gas has a radius of 49 kilometers. 「光に関する確かで広く受け入れられている物理学法則では、もしガスのリングが半径49kmであれば、その周期のちらつきが最もうまく説明できる。」 > But the gas ring could not maintain an orbit so close to a black hole unless the black hole was spinning. 「しかし、ブラックホールが自転していないと、ガスのリングはその軌道を維持できない。」 上記で言うorbitは全てガスのリングの軌道です。リングがブラックホールの周りを回っており、ブラックホールから一定の距離を保つ円軌道にあると言っています(楕円の可能性もあるが、その場合は楕円の形が変わらない)。地球を回る人工衛星が安定した軌道にいて、軌跡をたどると円(または楕円)を描くわけですが、今の場合はガスですので軌道上に分散してリング状になっている、ということのようです。 通常はいったん安定軌道に入れば、そのまま回り続けます。星に近づいたり遠ざかったりはしません(するようなら安定軌道と言わない)。ニュートン力学通りのことが起こるわけです。 ところが、ブラックホールくらいの大質量・高密度の星になると事情が違ってきます。ニュートン力学に相対論を考慮した現象が起こるようになります。英文ではリングが半径49kmしかないと言っており、ブラックホールに極めて近い距離にあります(ブラックホール中心から49km)。 記事全体が読めないので、以下、一例として説明します。記事とは異なる内容かもしれませんが、ご了解をお願いします。 重力によって光が曲がる、ということはお聞きになったことがあると思います。ブラックホール中心から49kmくらいしかないと、そこでは光はかなりブラックホールに引かれて曲がるはずです。 曲がる、と言っておりますが、実は光の軌道は実は常にまっすぐなのです。曲がっているのは空間のほうです(重力は空間の歪み、と言われたりする)。つまり、ブラックホールの近傍ではかなり空間が歪んでいます。 重力が弱いところなら空間の歪みを無視して、つまりユークリッド幾何学的に扱えて、安定した円軌道(ないしは楕円軌道)が存在します。その状況で、空間が歪んだとすると円が円ではなくなってきます。 このため、円軌道のはずがらせん軌道になってしまい、だんだんとブラックホールに落ち込んだりすることが起こりえます。 さらに、半径49kmで毎秒450公転だとすると、秒速14万km(光速度の47%)にも達します。円軌道は加速度運動で、質量の加速度運動は重力波を出します。重力波を出すとエネルギーを失います。公転運動は円運動という加速度運動ですから、重力波を出して、エネルギーは公転速度から引き出されて、だんだん公転半径が小さくなり、最後には星に落ち込んでしまいます。 この効果は公転半径が小さくなるほど影響が大きくなります。高度が下がるほど公転速度が高まるためで、公転速度増大に伴う運動エネルギーの増大(と放出重力波のエネルギ0)は、エネルギーは位置エネルギーから引き出されていきます。要は公転半径の減少と公転速度の増大で、加速度を増大させつつ、落ちていくわけです。加速度が大きくなると、重力波も強くなり、高度が下がるほど高度の下がり方が速くなるわけです。 公転速度が遅い普通の惑星や衛星では問題になりませんが、半径49kmで光速度の47%ともなると、ちょっと重力波の影響を無視できなくなります。かなり長い時間をかけながらではあるものの、だんだん公転半径が小さくなり、最後にはブラックホールに落ち込んでしまいます。 これらが起こらない条件としては、ブラックホールの自転があります。ブラックホールほどの重力だと、ブラックホールの自転により、ブラックホールの周りの空間を引きずって回してしまうのです。いわば、空間を公転させる、ということになります。 リング状のガスの公転速度が、その空間の公転速度と一致すると、上記の問題はクリアされます。(相対論的な)空間的には停止しているも同然になります。ガスにとってニュートン力学的な状況になり、空間の歪みは事実上なくなりますし、重力波の放出もほぼ止まります。記事が「もしブラックホールが自転していれば」というのは、こういったことを指している可能性があるかと思います。
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- terminator_5
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A ring of gas emitting X-rays flickering 450 times per second has been observed in a stable orbit around a black hole. ブラックホールの周りの安定した軌道上において、気体の輪から毎秒450回明滅するX線の放出が観測されました。 In light of certain widely accepted physical theories, that rate of flickering can best be explained if the ring of gas has radius 49 kilometers. 気体の輪が49キロメートルの半径を持つのであれば、その明滅率は広く一般的に受け入れられた確かな物理法則に照らして最も良く説明できたでしょう。 But the gas ring could not maintain an orbit so close to a black hole unless the black hole was spinning. しかしブラックホールが回転していたとしない限り、気体の輪が軌道を維持するにはブラックホールにとても近過ぎます。
お礼
ありがとうございます!
- 92128bwsd
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「リング状ののガスから放出されるX線の毎秒450回ものチラツキが、ブラックホールを回る安定した軌道の上に観測されている。ある広く受け入れられている物理学の理論からすると、この頻度でのチラツキは、ガスのリングの半径が49km時、最も良く説明できる。しかし、ブラックホールが回転していなかったとしたら、ガスのリングはこれだけブラックホールに近い軌道を維持することはできなかっただろう。」 orbitは軌道です。どうやって観測したか詳しくはわかりませんが方法はいくつかあると思います。ガスが軌道上を高速回転しながらX線を放出していれば、地球側に向かっているガスから出たX線はドップラー効果によって波長が短くなり、逆に遠ざかっているガスから出たX線は波長が長くなるはずなので、ある軌道上を回転していることは測定可能です。また、ガスが均一でなければX線の量にむらができるので、むらが移動すればある軌道上を回転していることがわかるかも知れません。ただいずれにしても非常に遠くの現象なので、幾つかの測定データを元に理論と組み合わせて予測するのでしょう。49Kmと言う数値は観測した結果ではなく理論から予測された数値なので、軌道と言っても半径まで測定できているわけではなさそうです。 maintain orbitですが、ブラックホールはとてつもない重力でまわりの物を引きつけます。ガスがブラックホールのまわりの軌道上にあると言うことは、ブラックホールの重力圏内にあると言うことで、よほど高速で回転するか、ブラックホールの重力に逆らう力が働かないと呑み込まれてしまいます。何らかの力で軌道が安定して存在していることをmaintain orbit "軌道を維持する”と表現しているのでしょう。
お礼
なるほど…背景も知っていたほうがやっぱり助けになりますね。。ありがとうございました!
お礼
詳しくありがとうございました!とても参考になりました。計算のほうちょっと複雑ですがパッセージをよむ際ある程度はそういうものとして受け止めるしかないのかもしれないですね。。