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プロダクトデザインの需要が日本では少ない理由
クリエイティブ系の求人サイトを覗いていたら、プロダクトデザインの求人の少なさにびっくりしました。100件にも満たない数でした。カナダ、アメリカ、インド等の求人サイトを見ていたら、プロダクトデザインの求人が日本より一ケタ、下手すると二ケタ近く多かったです。日本ではプロダクトデザインはどうしてここまで需要がが少ないのでしょうか?
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- moritaroh
- ベストアンサー率56% (658/1173)
再回答です。 まず、プロダクトは確かに「総合職」的な感覚でしょうね。仕事のスタイルから言って製品のかなりコアな企画段階から関わるわけですから、スポット的な一般職クリエイティブ採用とは枠が異なると思います。 もしもスポット的なクリエイティブで事が足りるのであれば、それはプロダクトデザインではなくパッケージデザインでしかありません。 プロダクトは初めから企業の中では総合職的扱いになるのでしょう。 しかしグラフィックやウェブなどは一般職的な扱いから始まり、その中で有能な人は総合職的に企業のプロジェクトのコアな部分にも関わっていきますが、有能でもそうなる前に独立してしまう人も多いでしょうから、人材の循環が早い(新陳代謝が活発)なのでしょう。 その他の視点から言えば、そもそもしっかりとしたプロダクトデザインを学べる教育機関はそれほど多くありません。専門学校レベルだとほとんどがグラフィックやウェブばかりで、プロダクトをしっかり学べるのは4年制の美大や、一部のかなりしっかりとしたデザイン系専門学校くらいです。 理由はやはり、プロダクトデザインに関わる人材はスポット的な一般職では困るからでしょう。つまり需要に応じる形でそもそも供給が少ない、とも言えます。 なお、補足でありましたが、転職などの状況について。 デザイナーを含めクリエイティブやアート関連の職業というのは、なかなか世間に認知してもらいずらいのが日本の現状です。ですからどうしてもクリエイティブ人材はまずは企業に所属し、結局そのまま企業の中に残り続ける方が「キャリアを積める」のです。この場合は「キャリア」は仕事の件数もそうですが、単純に年収のような経済的な意味もあるでしょう。 しかし、欧米では、日本よりはもう少しクリエイティブやアート関連の職業への社会的認識や人材としての価値が高いので、『デザイナーは企業に所属しているのではなくあくまでも個人』という感覚になるのでしょう。結果として欧米の場合、どれだけ多くの企業で仕事を請け負ってきたか、というデザイナー個人の経歴(仕事をこなした数)が「キャリア」と判断されやすい(これはクリエイティブ関連ではなくあらゆる分野でもそうです)ので、転職などがキャリアアップとして頻繁に行われるのでしょう。 また、欧米などでは「総合職」とか「一般職」という区分けがあまり存在せず、企業に勤めるというのは一様に「一般職」であり、ごく一部の人材がその後に「総合職」になっていく、という感じです。 結果、それが求人数の多さにもなるのですが、逆に言えば学歴相応の仕事に就けるか否かという部分で、さして学歴や技能のない人とも求人の段階では一緒くたにされてしまうので、求人への倍率が上がり就業率の全体的な低下を招いているように思います。
- hue2011
- ベストアンサー率38% (2801/7249)
プロダクトデザインの需要は日本でもあります。ものすごく重要です。 しかし、ANなんかで募集するような案件ではありません。 時給いくら、ではないので。 知的所有権、意匠権、および会社なり製品のトータルイメージにかかわるものを時給いくらの人間には頼みません。 頭数でする仕事でもありませんし、柔軟な対応が必要なんです。 日本だって、募集が多い職種は、誰がやってもおなじ成果が期待できるもののはずです。 それはスポット派遣だったり、アルバイトだったりします。 翌日やめられても痛くもかゆくもないのです。 替えがいくらでもいますから。 プロダクトデザインはそうはいきません。 とにかく根を生やして居ついてくれないといけない。 その代わり、いなくなったら困る、その人ならではのことがあります。 優遇します。守秘してもらえるようにいろいろ気を使います。 もし海外でふらふら募集が多いのであれば、単なるペンキ絵描きみたいな職種なんでしょうね。
- moritaroh
- ベストアンサー率56% (658/1173)
仕事のスタイルやデザインとしての特性の違いが原因だと思います。 自動車関連をはじめ工芸的なものづくりまで、日本は国際的にそこそこレベルが高く、そのような関連企業は有能なプロダクトデザイナーを求めているので、決して需要は少なくはないと思います。 ただし『プロダクトデザイナー=メーカー勤務のクリエイティブ職』という感覚が主流なので、メーカー勤務のデザイン・クリエイティブ職の中にプロダクトデザイナーとしての仕事が潜んでいるという感じになっているのでしょう。ですから、求人サイトなどで「プロダクトデザイナー」と検索するだけだと数は少なくなってしまうものと思われます。 プロダクトは、デザインから製品の完成まで、たとえばグラフィック分野やウェブなどよりもはるかに時間がかかりますし、始まりから完成までデザイナー個人で完結するものではなくグループワークが主体となるでしょう。 逆にグラフィックやウェブについては、ある意味で個人作業で完結することも少なくありません。 また、グラフィックやウェブに関してはクライアントに納品さえしてしまえば仕事は終了するのですが、プロダクトは、デザインが製品化・商品化されれば完結、と言えなくもないですが、それらが販売され顧客に使用されるまでの一連の流れが、実際には仕事として認識されるものと思います。 このような仕事のスタイルから、グラフィックやウェブに関してはそれのみを専門とした「デザイナー」という認識がされやすく、プロダクトに関してはどうしても「企業人」という認識がなされてしまいがちなのだと思います。 また、仕事のスパンが短い、という意味で、グラフィックやウェブデザインなどの人材は、はっきり言えば企業にとって、時代とともに使い捨ての存在です。しかしプロダクトは長期的な視野での仕事が多いですから、企業としても使い捨てにはできないのです。 結局のところ、グラフィックやウェブは、悪く言えば離職率が高いがゆえに「需要が多く」見えているだけで、良い意味で言えば人材としての新陳代謝が活発なので求人も多いのです。 プロダクトは良い意味では離職率が低いので「需要が少なく」見え、悪い意味では人材の新陳代謝が遅いのでどうしても求人が少なくなってしまうものと思われます。 また、仕事のスタイルから言えば、グラフィックやウェブは、個人で独立しやすいので、そのようなデザイン会社も多いでしょう。しかしプロダクトデザイナーは仕事の特性上、個人で独立しても大口の仕事に恵まれなければただの「ものづくり作家」と同じレベルになってしまい収入が激減するので、どうしても大企業に所属する志向性が強まるのでしょう。 なお、カナダ、アメリカ、インド等の求人サイト、ということですが、おそらくカナダやアメリカは、日本のようにざっくりとクリエイティブ職という形でプロダクトデザイナーを採用するよりも、はじめから言葉通りそれを専門にする「プロダクトデザイナー」という求人が一般的なのだと思います。インドについては、単純に景気が良いがゆえにものづくり系の企業が成長著しく、そのため求人が多いのだと思います。
- catpow
- ベストアンサー率24% (620/2527)
多くの人は、それが重要だと思ってないのでしょうね。
お礼
デザイナーに限定せず、プロダクトデザイン関連職全般で2桁の求人数だったんですよこれが(笑) つまりでいうと、日本のプロダクトデザインは総合職に近く、webやグラフィックは専門職に近いという風に捉えれば良いのですね。新陳代謝や労働環境の文面からも、同じデザインでも色々な部分で対極に位置しているんですね。
補足
欧米だとデザイナーは自身の成長のために結構会社を変えると聞いたのですけれども、それも関係しているんですか?