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反転増幅回路と非反転増幅回路の周波数特性の違い
- 反転増幅回路と非反転増幅回路の周波数特性について調査しました。
- オペアンプを使用したゲイン2倍の増幅回路に1Vp-pの入力正弦波100kHz~10MHzを入力し、出力電圧を測定しました。
- 非反転増幅回路は周波数が高くなるにつれて出力電圧が減少し、反転増幅回路では出力電圧が0に収束することがわかりました。
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同じDC利得の反転増幅回路と非反転増幅回路の周波数特性の違いは、過去の回答にあります(8年前の私の回答です)。 http://okwave.jp/qa/q4078817.html 同じDC利得でも反転増幅回路と非反転増幅回路では帰還率が異なるので周波数特性が変わります。ANo.2にあるように、DC利得をG(倍)としたときの帯域(電圧利得が3dB落ちる最大周波数)fmaxは以下のように異なります。 非反転 fmax ≒ ( √2 - 1 )*GB積/G 反転 fmax = ( √2 - 1 )*GB積/( G + 1 ) ゲイン2倍ならG=2なので、反転よりも非反転のほうがfmaxが1.5倍高くなります。
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- bogen55
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回答No3を詳しく説明すると、 【誤】同じDC利得でも反転増幅回路と非反転増幅回路では帰還率が異なるので周波数特性が変わります 【正】絶対値が同じDC利得でも反転増幅回路と非反転増幅回路では帰還率が異なるので周波数特性が変わります ですね。 帰還率βは β=R1/(R1+Rf) だから、反転増幅回路では:β=1/3、非反転増幅回路では:β=1/2となります。 オペアンプ自体の仕上がりゲイン(専門用語で「ノイズ・ゲイン」と言う)Gnは、βの逆数だから、 反転増幅回路では:Gn=3、非反転増幅回路では:Gn=2となって、これが周波数特性の差になります。 データシート http://www.tij.co.jp/general/jp/docs/lit/getliterature.tsp?genericPartNumber=lf411-n&fileType=pdf p.4の「Bode Plot」で、Gn=2(6dB)と3(9.54dB)の直線を引けば、-3dBになる周波数がわかります。 概略、Gn=2で2MHz、Gn=3で1.5MHz位ですね。 以上は数10mV以下の微少振幅での話です。 大振幅の場合は、同じページの「Undistorted Output Voltage Swing」を見ます。 そうすると、600kHzで8Vppまでしか出力できません。 直線的に下がると仮定すれば、900kHzまでの信号しか出力できません。 とゆうわけで、測定信号電圧が重要になります。 出力できない大振幅の信号を入力するとどうなるのかとゆうと、IC内部で飽和して、ICの動作がめちゃくちゃになります。 > オペアンプの特性からゲイン通りの出力電圧が得られる上限の周波数を求めると約1.59(MHz)でした。 > そのため非反転増幅回路はその周波数付近でゲイン以下になり、10MHzに近づくにつれて入力電圧の約0.5倍に収束しました。 > 一方反転増幅回路は1.59(MHz)よりも少し低い値からゲイン以下になり10MHzに近づくにつれて出力電圧は0(V)に収束するようになりました。 ICの動作がめちゃくちゃになっているため、「特に収束する電圧をどのような式で求められるかが気になります。」と言われても、「そうなっているんでしょうね」としか答えられません。 ここらへンの詳しいことは、説明が面倒だからしませんが、この本に易しく解説してありますから、興味があったらご覧になって下さい。 http://www.amazon.co.jp/dp/4789842061
- inara1
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回答No2です。間違いがあったので訂正します。 【誤】同じDC利得でも反転増幅回路と非反転増幅回路では帰還率が異なるので周波数特性が変わります 【正】同じDC利得でも反転増幅回路と非反転増幅回路では周波数特性が変わります
- tadys
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オペアンプの型名や抵抗の値などを含めて回路図を示したほうが良い回答がつくでしょう。 再現できるだけの条件がないと役に立ちません。 原因はいろいろ考えられますが、オペアンプの入力容量とフィードスルーの影響でしょう。 オペアンプの入力容量により反転入力と非反転入力の間の入力の振幅は周波数が高くなると減少します。 この振幅は反転入力と非反転入力のそれぞれにつながる抵抗に影響を受けます。 特に反転アンプの非反転入力を抵抗を入れずに接地した場合は入力容量で接地されるため高い周波数で振幅がゼロに近づきます。 非反転アンプでは反転入力と接地の間に抵抗があるためゼロにはなりません。 フィードスルーはアンプに入力された信号がアンプ以外の経路で出力に現れることです。 これにはアンプの入力ピンと出力ピンの間の寄生容量によるもの、入出力間の抵抗とその寄生容量によるもの、動作に伴う電源電圧の変動が出力端子に現れるもの、入力の配線と出力の配線が近接しているため、などが有ります。 オペアンプに限らず回路の性能限界いっぱいで使用する場合にはこのような回路図に現れない寄生素子に注意をする必要が有ります。 寄生素子は回路の組み方で影響を受けるのでどのように回路を作るかも重要です。
補足
回答ありがとうございます。 実験で使用したオペアンプはLF411CNNOPB(Texas Instruments社製)で 抵抗は非反転増幅回路はRf=R1=10kΩ, 反転増幅回路はRf=20kΩ,R1=10kΩ です。