- 締切済み
障害者の抹殺とは?
先日NHK教育テレビの「シリーズ戦後70年」の最終回を見て、考えさせられました。物事の本質を追求する哲学カテの皆様、貴方ならどう考えられるのでしょうか?私はまだ結論は出せていません。 ナチがユダヤ人をあのような方法で大量虐殺した。貴方がネオナチでない限りとても容認出来ませんよね。 しかしその前にドイツの精神科の医師たちが障害者を20万人自発的に(ヒトラーに命令されたわけではない)殺していた。これも酷いですよね。 何れもドイツ社会ドイツ民族jを守るため、健常者の社会に負担をかけないためという大義です。 日本の731部隊が中国人を人体実験に使った。また東寧での秘密陣地構築に中国人を強制労働し、秘密を守るため陣地完成後に彼らを殺した。日本の国を守る為とは言え、やってはいけないことだと思いますよね。 更に、ビルゲイツが途上国の人口抑制のためワクチン製造に精を出し、実際にアフリカやインドで使ったということを知れば、トンデモナイ奴だと思いますよね。 私はそういう風に思って来たし、ここまでは疑問も何もないのですが、話はこれからです。 現在は診断技術が進歩して、早い段階でお腹の赤ちゃんが障害を持っているかどうかを判断出来るんですね。 それで障害を持っていることが分かった場合、日本の母親の90%は堕胎するそうです。生まれて来る子と自分の苦労を考えると、私もそれはそうするしか仕方ないのだろうと思いました。 しかし、テレビに出ていた障害者のコメンテーター達の意見は違いました。堕胎すべきじゃないと言いました。健常者は障害者を「かわいそうだ。不幸だ」と決め付けているけれど、我々障害者は自分を可哀相だとも不幸だとも思っていない。与えられた条件で、与えられた人生を精一杯生きようとしている。健常者の目で勝手に決め付けないで欲しいと言ってました。 考えてみると、母親や周囲の健常者が堕胎を決めるのも、自分や健常者の社会を守るため。妊娠3ヶ月以内は堕胎が法的に許されているらしいが、これは母体を保護するためであって胎児の人権を守るためではない。健常者側の都合のみで決めている。だからこそ、障害者達は痛みを感じて反対している。彼らにとっては障害を持った胎児は彼らと同類の人間であって排除すべき対象ではないのである。私は彼らの痛みを感じる気持ちがよく解ります。 こういう風に考えて来ると、90%の母親の選択に賛成する人は、ナチの考えややったことを大きい顔をして非難出来ないのではないでしょうか?その心は同じではないかと思うのです。 理想を言えば、障害を持った人間でも、全く生きるのに困らない社会のサポート体制が100%出来ている、たとえ親が死んだ後でも社会が100%サポートしてくれる。そういう社会であれば親は安心して障害を持った子を生むことが出来るでしょうが、現実には北欧のような国でもそこまでは難しいようです。まして日本のような国では尚更でしょう。 すると、障害者を抹殺したドイツの医師達を非難しつつ、自分も渋々同じ犯罪(法的には犯罪でなくとも、道徳的倫理的に)を認めていくことになるのでしょうか? それとも、我々凡人はドイツの医師達を非難する資格がないのでしょうか? 貴方はどう思われますか? 宜しくお願い致します。
- みんなの回答 (11)
- 専門家の回答