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「笑う」「泣く」は自他同形動詞なのですか
かなり混乱してきましたので、投稿させていただきました。 「笑う」「泣く」「起きる」「寝る」「体操する」「でかける」は 自動詞でもあり他動詞でもあるのでしょうか。 よろしくお願いします。
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「笑う」 自動詞:笑う(表情や声で喜びや可笑しさを表現する) 「人間のセージとは珍らしいなと演説者はからからと笑う。」(夏目漱石「カーライル博物館」) 他動詞:嗤う(相手を見下げて馬鹿にする) 「「迂遠なる」学識を嗤う権利を持つ筈はないであろう。」(戸坂潤「空間概念の分析」) 「泣く」 自動詞(ニ格・デ格) 原因・理由格:一票の差に泣く。一円に泣く。歯痛で泣く。 自動詞(ガ格) 主格:腕が泣く。 自動詞(ヲ格) 結果格:(息子の)戦死を泣く。息子(の戦死)を泣く。 辞書によれば他動詞の例として「吾(あ)を哭(ね)し泣くる」(万葉集3471)があり、意味が「私を(声を立てて)泣かす」と取る特例があるようですが、この場合の「を」は間投助詞と取る見方もあるようです。 「起きる」 同じ自動詞である「起こる」の意味範疇にあった「事件が起こる」→「事件が起きる」、「火が熾(おこ)る」→「火が熾(お)きる」など、五段動詞「起こる」から上一段動詞「起きる」への統一化が進みつつあるようです。他動詞は「起こす」です。 「寝る」 こちらも同じ自動詞である五段動詞「眠(ねむ)る」から下一段動詞「寝る」への統一化が見られます。「眠る」には「目を眠る」といった「瞑(つぶ)る」や「閉(と)じる」のようなヲ格の他動詞用法もありましたが、その一段化への移行に伴い忘れ去られつつあります。 「体操する」 名詞用法での「体操をする」であって、サ変動詞化は未だこなれていない会話上での俗語的段階にあると思われますので不問とします。 「でかける」 自動詞(ニ格・カラ格) 散歩に出かける。家から出かける。 自動詞(ヲ格) こちらも「自動詞のヲ格」で、「分離」の移動動詞となりますが、普通は「出かけて行く」とか、下一段自動詞「出る」や補助動詞の付いた「出て行く」を用います。 家を出かける。家を出る。家を出て行く。
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- Biolinguist
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一般に他動詞といえば「ヲ」格をとるものですが、「ヲ」格をとる動詞が全て他動詞というわけでもありません。 また、同じ動詞でも「ヲ」格をとる場合ととらない場合で、意味用法が違えば、区別すべきです。 1.「笑う」「泣く」 どちらも基本は自動詞です。 ただし、「笑う」が「馬鹿にする」という意味の時、「泣く」は「嘆き悲しむ」という意味の時は他動詞になれます。 赤ちゃんが笑った/泣いた。(自動詞) 一円を笑うものは(他動詞) 命のはかなさを泣く(他動詞) 2.「起きる」「寝る」「体操する」「出かける」 これが他動詞になるというのは、どういう意味でしょうか? 「起きる」の他動詞形は「起こす」ですし。 「○○を起きた」「××を寝た」「△△を体操する」などというのは、私には言えないのですが。 「×家を出かける」「×東京を出かける」「×新幹線を出かける」って、どういう意味でしょうか? 3.同じ「を」格でも、移動や時間の経路・出発点などを表す「を」格は、自動詞につきます。 以下の動詞は全て自動詞です。 例外もありますが、基本的には受身にできません。 この道を行く/グランドを走る(×グランドが走られる) 席を離れる/角を曲がる(×角が曲がられる) 100人を割る/10秒を切る(×100人が割られる/×10秒が切られる) 会議を欠席する/授業をサボる(×授業がサボられる)
お礼
こんにちは。 ご丁寧にどうもありがとうございます。 とても参考になりました。
- 莽翁寒岩 一笠一蓑一杖(@krya1998)
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そうですね。 これらを、人を目的語にして他動詞としては使えませんが。 再帰動詞や何かの事柄や動作を目的語として使えますね。 だから自他同形動詞ですね。 あくまでも形式的文法での話ですよね。 我、この道を行く。 なんていうのもそういうものですが、内容は自動詞ですよね。 ”この道を行く”という一つの単語があれば単に自動詞ですね。
お礼
こんいちは。 ご回答をどうもありがとうございます。 ああ、なるほど、そうですよね。 勉強になりました。
お礼
こんにちは。 大変ご丁寧なご説明をいただきまして ありがとうございました。 非常に納得がいき、スッキリしました。 詳細をありがとうございました。