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ソナタ
大ソナタとか中ソナタとか小ソナタとかはなんですか?
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小ソナタ、中ソナタ、大ソナタという分類法は一般にはありません。これは、「ハイドン研究室」という日本語のサイトの作者が独自に使っている用語で、「形式につきましては、便宜上、小ソナタ(初期のバロック的な要素を含むもの)、中ソナタ(中期の実験的なもの)、大ソナタ(後期の完成した形のもの)と分類いたします。この分類は、一般的な用語とは異なっています」と断り書きがあります。 http://www.masque-music.com/haydn/haydn1.htm 見ていると、普通の完成されたソナタ形式を「大ソナタ」と呼び、ソナタ形式が確立する過程の不十分な形を「小ソナタ」「中ソナタ」などと呼んでいるようですが、定義がはっきりしない上、一般的に行われている音楽理論の説明に則ったものではないので、あくまでも「個人研究」の用語にすぎません。 ほかの日本語のサイトに、A-B-A-C-Aという構成の曲が「中ソナタ」だと書いてあるのを見かけましたが、これは普通「ロンド形式」の一つとされます。ネット上のサイトには、誤った情報、独自研究、誤解などがたくさんありますので、注意してください。 一般に「大ソナタ」という場合は、作曲者が「Grande Sonata」などと題を付けた場合で、これは、形式の違いではなく、曲の規模が大きい、長い、技巧的に複雑、華やかなどの性格を言っているだけです。ドイツ語で「Kleine Sonate」と名付けられたものも時々あり、これは「小ソナタ」に当たりますが、これも形式に根本的に違いがあるわけではなく、曲の規模が小さいもの、演奏が容易なものという意味で名付けられているに過ぎません。作曲者自身が「中ソナタ」と名付けた例は見たことがありません。まず無いはずです。
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- Tastenkasten_
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No.1です。一点だけ補足します。 ソナタ形式の曲は、 提示部(第1主題→第2主題) 展開部 再現部(第1主題→第2主題) という構成になっています。展開部は、第1主題や第2主題を素材として展開する部分ですが、この部分が短かったり省略されたりしている小規模なソナタ形式があります。日本では、そういうものを「小ソナタ形式」と呼ぶ人もいます。「ソナチネ」と題された曲の第1楽章がこういう形であることが多いので、「ソナチネ」と同じ意味にとっている人もいます。実際、「小ソナタ」とベートーヴェン自身が命名した曲も、「ソナチネ・アルバム」に収録されたりします。形式名としての「小ソナタ形式」という用語は、国際的に通用する名称ではないと思いますが、「ソナチネ」が「小ソナタ」であるという説明は、ヨーロッパでもあります。 中には、全体の楽章の数が少ないものを「小ソナタ」、多いものを「大ソナタ」などと勝手に呼んでいる人もいます。いずれにしても、あまり明確な定義をされていない用語群です。
お礼
thanks very much