晩成について
「大器晩成」という四字熟語があります。
若い時に十分学び、深い経験を積んだ人は、他の人に比べて立身出世が遅く、時には愚鈍にも見えますが、壮年に至るとメキメキ頭角を現す、その様な素質を持つ人を「大器」と表現しました。
「晩成」は実りが遅いこと、つまり十分な素質を時間を掛けて成長させ、充実させる意味に使われます。
晩生について
対語に「早生」があります。
「早稲田」は早植えしての早期収穫に適した水田のこと。それが可能な稲の品種を早生種と言います。そのためには、早春の低水温に耐えて発芽・生育する素質が必要です。
「晩生種」の稲は「おくて」とも言われ、水が温まる初夏まで待たなければ、植え付けできない稲の品種です。収穫は晩秋まで待たなければなりません。
冬に麦を栽培し、夏に稲を育てていた戦中・戦後の水田では、晩生種の稲が栽培されていました。近年は二毛作が廃れ、新米の早期出荷競争も加わって、特に早植え早穫りに適した品種改良が進められています。