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「村上春樹」って?
「村上春樹」の小説には全く無知です。文学は純文学で夏目漱石・芥川龍之介・川端康成・三島由紀夫あたりで止まっています。 現代作家で特に「村上春樹」の名はよく聞きますが、最初「角川春樹」と勘違いしていました。「村上春樹」の小説の位置づけと申しますか、文学史ではどのような位置にあるのでしょうか?まず、彼は純文学の小説家ですか? 自分で調べろと言われそうですが、そこまでのエネルギーがありませんので、お教え願いませんでしょうか?
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どうもNO.1です。 返信ありがとうございます。 ノーベル賞候補ですが、ノーベル文学賞は日本人として過去に川端康成氏が受賞しました。 この時は、作品の叙情的な美しさも勿論ですが、主に日本的であり、オリエンタルなところが、ヨーロッパの方から見て、新しいもの(新感覚)として評価されたのでしょう。 大江健三郎さんの作品にも、この日本らしさが感じられます。 村上春樹さんの作品には、とりわけつよく日本的なものを私は感じませんが、世界的にみて普遍的なもの、あらゆる文化や民族に関係なく、人間に共通したテーマを分かりやすく共感しやすく書いているので、世界的に評価されているのではないでしょうか? このあたりも個人的な感想です。 もう一つの質問の現代の作家達の文学的才能ですが、むつかしいところで、私には判断できません。 明治から始まった日本の近代文学で、数多くの素晴らしい作家が生まれ、幾多の優秀な作品が残されました。 このときに、不変的であり、普遍的なテーマの殆どが描き尽くされてしまったのではないかと私は感じています。 そのために、現代の作家が同じテーマで作品を作ったときに、過去の同じテーマの作品を超えるものを作らないと評価されず、下手をするとパクり作品といわれかねません。これを避けるために現代の作家は、少々特異なテーマを選んで作品を書いているような気がします。 中上健次氏あたりから、その傾向が強くなってきたような気もしますが、現在では、それすらもありふれたものになって行きつつあるような気がします。 あらゆるテーマがありふれたものになりつつある中で、新しいものを作っていくのは相当難しいことで、現代の作家はそれに悩んでいるのではないかと勝手に感じています。 作品数は多作の方もいらっしゃいますし、寡作の方もいらっしゃいますので一概には言えませんが、長編作品が増えてきているのではないかと思います。 長編作品は、ある意味、読み手(消費者)から見ればコストパフォーマンスが良いので好まれているのではないでしょうか。これだと短編作品集を出すよりは長編一本を書いたほうが本にしやすく、出版社の方もそれを望んでいるので、必然的に数より量といったような流れで進んできているような気がします。 最期に、先の投稿で村上春樹さんの作品を『風の音を聴け』と書いてますが、『風の歌を聴け』の間違いですね。偉そうに書いておいて、ちょっと恥ずかしい間違いをしてしまいました。しかも、見える範囲にその文庫本が置いてあるにもかかわらずです。ほんと‥。
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- stm003
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私の個人的な感想ですが、純文学と大衆文学(エンターテインメント)のちょうど中間あたりのような気がします。 昔の作品は、風の音を聴けなどは純文学と言ってしてまって問題ない作品なのですが、その後、段々とエンターテインメントによってきている感じです。 エンターテインメントといってもストーリーの面白さや大衆受けを狙った作品ではなく、大衆に理解されやすい作品といった感じでしょうか。 表面的には理解しやすく、感情移入や共感が出来て、オシャレでポップ。 深く読み込めば、文章の奥に毒が染込んでいるという感じをうけます。 あくまで個人的な感想ですが。
お礼
ご回答、ご意見ありがとうございます。マスコミなんかがよくノーベル賞候補に彼を挙げるのはどのような視点からでしょうか? もうひとつよろしければ質問させて頂いてよろしいでしょうか?かつての三島・川端の時代と比べて、現代の作家たちの文学的才能、書いた作品の数などはどのような状態なのでしょうか?個人的な感想で構いませんのでご意見お伺いしたいと思います。
お礼
ありがとうございます。ご説明のおかげで何かつかめたような気がします。 漱石・竜之介・三島あたりは何らかの時代の病いを個人のエネルギーとして作品に発現させたのではないかと感じます。 世界の均一化にともなって、病いも世界で均一化していき、作品の独自性に驚くことがなくなってきたのかなとも感じます。 作家や芸術家のパトグラフィー的分析は現代の彼らには適用できないのかなとも感じます。 現代人は、自身の常と異なるものを解消すべき手段として、創造することよりも各種ディバイスの中に解消しているのかなとも感じます。すべての現代人がそうとは言い切れませんが。 私の知らないことを丁寧に説明して頂いて感謝しております。