>黄金の国ジパングとか言われた時代もあったくらいに昔は採掘されたてのですか?
採掘されていました。
火山というのはある意味で自然の溶鉱炉のような働きをします。
結果として火山の多い日本列島は、実は金属類が豊富な島です。
ただ悲しいことに列島中にばらまかれていて海外の鉱山のように纏まっているところがありません。
この中で比重の重い金(19.3)や銀(10.5)が集まっているところが比較的多くあります。
山が雨ですこしづつ削られて川に流れ込み、重い金が沈んで砂金となって川底に残ります。
更にこの川底の砂金が川に流されながら一か所溜まることがあります。
奥州の北上川流域にはこの砂金が豊富にありました。
この砂金を遣唐使などが滞在費用として中国へもっていきました。
中国側からすれば、日本から来る若造が砂金を持っているということはある意味で驚きでした。
黄金の国ジパングという噂を広めたのはマルコポーロです。
彼が中国を訪問したのは元の時代です。
日本の鎌倉時代です。御承知の通り鎌倉時代が始まる直前に、奥州の藤原氏が北上川流域で採れる砂金を使って金張りの金色堂を建てています。
この奥州の金造りの建物の話は元にも伝わっていて、元の歴史書にも、わざわざ日本の奥州では金が採れると書かれています。
これ等の話に尾鰭がついてマルコポーロに伝わり、さらにマルコポーロが話を膨らませてヨーロッパに伝えました。
江戸時代までは佐渡島をはじめ伊豆や甲府などで金が採掘されていました。
江戸時代の大判小判や金屏風などは全部純国産です。
明治時代になるころには、掘りつくしてしまいました。
>今からはイメージ出来ません
金を採掘すると言いましても石炭のように掘ればでてくる、というようなものではありません。
土を1t掘ってその中に数グラム混じっている程度です。
ダンプカー一台分ほっても何十グラムというオーダーです。
大量の土の中から選り分けて、残った大量の土を処分しなくてはなりません。
最大の金鉱山と言われた佐渡島でも金として取り出したのは400年間で83t程度だったろうと言われています。
この費用を全部換算すると下手をすると取れた金の値段よりも高くかかってしまいます。
ということで現在日本では九州の一か所でだけで掘られています。
この程度の話ですから、イメージがわかないのも無理はありません。
お礼
なんでそんなに詳しいんですか 凄いですね 金の相場が下がるだけなら、金をたくさん掘っても国の借金にはあてれないんですね・・・